「自己紹介がまだでしたね。僕の名は遥夢。ハルナ・リールシェル・ランゲルハンスです。」
「本名はもっとなげえぞ。なんせ、国王だからな。」
「正規さん!」
ハルナさんが横にいたイケメンの男性に怒りの声を上げる
「言わなくても良いぜ?」
「ここまで来たら言うほか無いでしょう。改めて。初めまして。
蒼藍星間連邦王国第三代主師国主国王
フェドレウス・ハードルナース・ホルト・ハルナ・リールシェル・ランゲルハンス・ラーニャラムージャ・テルス・キーク・ソウラ・ラルストムー ジャです。」
「やっぱりなげぇ。」
これは本人も解ってるんだろうな。怒る気がないみたい。
「まあ、これでも短くなったようですけど、混神は、まだ覚える気がないみたいですね。」
「遥夢…さん…ですか。」
「ん?やっぱり大きいですか?」
遥夢さんが自分の胸を指さして小首をかしげながら言う。
「これでも風向効率とか、考えて落としたんですよ。そしたら、真朱彌さんが。」
「しゃあないやろ.今以上に落としたら、遥夢さんの命に関わる。」
リートさんに訊くと、リートさんたちの種族は任意の場所の脂肪を任意でエネルギーに変換できるらしい。そしてそれを利用して胸を小さくしていたようだ。
あとで訊けば、この人Jカップなんだって。羽魅先生がGだから…なんと!
でも、やり過ぎると命に関わるので、もう少しで2サイズダウンになるあたりであの関西弁の女医さんからドクターストップがかかったとイケメンさんが言って た。
今は元に戻ってるけど当の本人はそれには気づいていないらしい。
「総帥!私たち。」
「MPDSのパイロット就任ですか。おめでとうございます。リウロとミズホから聞きました。
ですから、あなたたちにP.G.Wを贈ったのですよ。ファームバージョン17.3.25.9.36 第23世代第12号機、13号機です。
各総督長に割り振られた物からの連番です。」
リートさんの足がまた震え始めた。
「リールフェルト、あなたに僕の名を差し上げましょう。
そうですねぇ。…サルバリエヌール・リールフェルト・リヌフォルト・リールシェル・フェリアバルドノル・グロニモヌートという具合にでもなるのでしょうね。」
「リールシェル・フェリアバルドノル…それって。」
リートさん曰くリールシェル・フェリアバルドノルはリールシェルに認められた者、リールシェルが見守る者という意味を持つ…らしい。
リールさんの場合は両方の意味も持つんだって。ちなみにリールシェルというのはリートさんたちが元居た世界の創造主で遥夢さんのことを指すらしい。
「がんばって下さいね。」
「また名簿書き直さないと。」
羽魅先生が頭抱えてる。
「先生。もう書き直しましたよ。」
少しは安心して楽しまないと損だもの。
「瑞穂の元首もお出でですか。これは是非ご挨拶しておかないと。」

「名前に関しては同じなのですね。」
遥夢が、信仁を見てつぶやく。
「どうゆうことだ?」
「当時の日本国の首都が長京に奠都されたときの天皇が、信仁という名前なんです。リトエルスに訊いたところ、年代的には同じらしいので。」
「主上…にょほー。めっさかいっぱい尻尾がおる~。」
毎度おなじみの尻尾発言をかますのは、もう、一人しか居ないだろうという事で混神だ。
「おお。これはこれは。確かにポニーテールだらけだな。」
「サーニャ・ライナサンバライファ・ベンドライフィア・フィオ・ポニーテール。(こんなきれいな女性が四人ともポニーテールだよ。)」
「はいはい。うれしくて興奮するのは解ったからお世辞も併せてアルティニアーナでしゃべらない。」
興奮したことを隠そうとしたのかはたまた照れ隠しか、早口でアルティニアーナをまくし立てる混神。
「すんましぇーん…あり?りんは?」
「リンなら、ブガルの宰相と談笑してるよ。」
大きく胸元と背中が開いた、かなりきわどいドレスを何の疑問もなく着こなしているリン。
「あんなに表情豊かなリンはなかなか見れんな。」
「カメラ仕込んで有るよ。」
あいかわらず情報収集に関しては手の早い涼子である。
「むー。この方が、私の祖先と同じ名なのですか?」
そう言うのは、総宮(むすびのみや)章仁 日本連邦帝国の天皇である。
「ええ。覆宮(おおいのみや)信仁陛下と同じ名前です。」
「覆宮ですって?!私の名も同じです。」
驚きの表情を見せる信仁。
「信仁陛下の最大の功績は、日本が星間連邦となったときに自国を守るために自分の命の半分をも犠牲にして、強力な結界を展開したことさ。この結界は、後に 連邦を属国化した王国神政省によってさらに強力な物に張り直されてる。」
「魂元が同じだから、いずれ、…瑞穂だっけ?が危機に陥ったとき、後の世に伝説の名君として語られる様な功績を残すことになると思う。」
混神の言葉に涼子が補足をする。
「魂元?」
「難しい話は抜きにして楽しみましょう。」
レイの問いを無視して、シャンパンをあおる混神。さて、もう一人の男、正規はというと、正壬となっていた。


「名前に関しては同じなのですね。」
遥夢さんが、陛下を見てつぶやく。
「どうゆうことだ?」
「当時の日本国の首都が長京に奠都されたときの天皇が、信仁という名前なんです。リトエルスに訊いたところ、年代的には同じらしいので。」
「主上…にょほー。めっさかいっぱい尻尾がおる~。」
尻尾が、ポニーテールのことを指すと聞くまで何のことは私は解らなかった。この発言は混神さんだ。
「おお。これはこれは。確かにポニーテールだらけだな。」
「サーニャ・ライナサンバライファ・ベンドライフィア・フィオ・ポニーテール。(こんなきれいな女性が四人ともポニーテールだよ。)」
「はいはい。うれしくて興奮するのは解ったからお世辞も併せてアルティニアーナでしゃべらない。」
興奮したことを隠そうとしたのかはたまた照れ隠しか、早口であの謎の言語ををまくし立てる混神さん。
「すんましぇーん…あり?りんは?」
「リンなら、ブガルの宰相と談笑してるよ。」
大きく胸元と背中が開いた、かなりきわどいドレスを何の疑問もなく着こなしているリンさん。
「あんなに表情豊かなリンはなかなか見れんな。」
「カメラ仕込んで有るよ。」
プライバシーとか肖像権とか言う概念はないのかと問いたかったが、こんな事は日常茶飯事と言われてしまった。それにしても涼子さん手が早い。
「むー。この方が、私の祖先と同じ名なのですか?」
そう仰ったのは、総宮(むすびのみや)章仁陛下 日本連邦帝国の天皇陛下なんだって。
「ええ。覆宮(おおいのみや)信仁陛下と同じ名前です。」
「覆宮ですって?!私の名も同じです。」
驚きの表情を見せる信仁陛下。
「信仁陛下の最大の功績は、日本が星間連邦となったときに自国を守るために自分の命の半分をも犠牲にして、強力な結界を展開したことさ。この結界は、後に
連邦を属国化した王国神政省によってさらに強力な物に張り直されてる。」
「魂元が同じだから、いずれ、…瑞穂だっけ?が危機に陥ったとき、後の世に伝説の名君として語られる様な功績を残すことになると思う。」
混神さんちょっと難しい話を涼子さんがさらに謎の言葉で補足にならない補足をする。
「魂元?」
「難しい話は抜きにして楽しみましょう。」
私の質問を流して、シャンパンをあおる混神さん。さて、もう一人、正規さんはというと、なんとスーツをまとった女性になっていた。


「そうですか。異界の方と話すと、見聞が広がって良いですね。」
遥夢、章仁、信仁、ブガル皇王の4人は国家元首という事もありすっかり意気投合していた。
混神とレイは、PCのことで話に花が咲き、真朱彌と、敦雅はそれぞれの世界における大阪の話で涼子と夏美は正規をおもちゃにして遊んでいた。
リンと、尾束姉妹はシズカに酒を飲み交わしシズカに理解を深めていた。お互いの親族は、酒が入り舌がなめらかになり要らんことで盛り上がっていた。

私たちがこの世界に来て既に4時間。そろそろお開きかと思ったら、来場者全員に部屋を用意したというアナウンス。
この世界のパーティは1週間続くこともざらなんだって。


「大富豪じゃー。」
「うるせぇばか。」
混神が、涼子とリン、真朱彌と崎原姉妹、尾束姉妹と敦雅を引き連れてトランプとサイダー片手に遥夢と正規の部屋に突撃した。
「じゃあ、リン、くばれ。」
ふたを開けて一同は凍り付いた。まさかとは思っていたが、ここまで医療色を前面に押し出しているとは思っていなかったのだ。
というのもスペードはメス。クラブは医療用ハンマー。ダイヤは錠剤。ハートがまんま心臓の写真であり、キングは、国王。クイーンが王妃、ジャックが、王子 ジョーカーが、どくろマークだったのだ。
「なんでどくろなんだ?」
「毒薬を示すマークが世界共通でどくろマークだし、…。」
「あのな、薬に関して私に頼ったら何でもOKゆうわけやないんやで。」
あきれつつ、どこか納得した顔つきの真朱彌。
「どこかのお茶目な医者がな、髑髏マークを書いた付箋を、治療不可の患者のカルテの入った封筒に貼り付けたら、上司が気に入って、それがどういうわけか知 らんがいつの間にか世界標準になってたらしいで。」
「それのどこが、お茶目なんだよ。」
「良いですねぇ。これほどの高水準の医療体制が整った国。是非留学したいです。」
「「ちょっと待ってよ。そしたら誰が家事するの?」」
母親の発言にハモって抗議する羽魅と馬魅。
「馬魅。」
あまりにあっさりと言われてしまい、固まる馬魅。
「まあまあ。雪子さん。あまりいじめなさんな。どうだ。義則うちもおまえの家も似た様なものだ。食事だけでも、うちで一緒にと言うのはどうだ?」
「良いのか?いやもちろん食費は入れるが、2人と時々…おいいったい留学するとしてどれくらいだ?」
それはもっともだ。
「えっと。」
「瑞穂のある世界の科学水準から鑑みて、可能な範囲でお教えするとなると最大2月です。創造界では1月になります。」
「え?逆じゃないのか?」
「大気工学や建築工学に関しては確かにそうなりますが、ブガルや宗国よりも王国の方が、医学水準は上なんです。特に麻酔外科は。」
遥夢が言うと、正規と涼子の口から魂が逃げ出す。じゃなくて頭にハテナが浮かぶ。
「とにもかくにも大富豪じゃー。」
大富豪が始まったあと、混神が正規をおちょくる声とそれに呼応してうなる正規。
というよりも、だいたいが、正規が弱いことに原因があるのだが、そこは誰も突っ込まない。基突っ込めない。
夜は更け、パーティも続いていった。


「大富豪じゃー。」
「うるせぇばか。」
混神さんが、涼子さんとリンさん、真朱彌さんを引き連れて部屋でくつろいでいた私とお姉ちゃん、馬魅と羽魅先生。それから敦雅を連れ出してトランプとサイ ダー片手に遥夢さんと正規さんの部屋に突撃した。
「じゃあ、リン、くばれ。」
ふたを開けて私たちは凍り付いた。話に訊いていたが、ここまで医療色を前面に押し出しているとは思っていなかったのだ。
というのもスペードはメス。クラブは医療用ハンマー。ダイヤは錠剤。ハートがまんま心臓の写真であり、キングは、国王。クイーンが王妃、ジャックが、王 子。ジョーカーが、どくろマークだったのだ。
「なんでどくろなんだ?」
「毒薬を示すマークが世界共通でどくろマークだし、…。」
「あのな、薬に関して私に頼ったら何でもOKゆうわけやないんやで。」
あきれつつ、どこか納得した顔つきの真朱彌さん。
「どこかのお茶目な医者がな、髑髏マークを書いた付箋を、治療不可の患者のカルテの入った封筒に貼り付けたら、上司が気に入って、それがどういうわけか知 らんがいつの間にか世界標準になってたらしいで。」
おいおい。それのどこがお茶目なんだよ
「それのどこが、お茶目なんだよ。」
「良いですねぇ。これほどの高水準の医療体制が整った国。是非留学したいです。」
「「ちょっと待ってよ。そしたら誰が家事するの?」」
雪子さんの発言にハモって抗議する羽魅先生と馬魅。
「馬魅。」
あまりにあっさりと言われてしまい、固まる馬魅。
「まあまあ。雪子さん。あまりいじめなさんな。どうだ。義則うちもおまえの家も似た様なものだ。食事だけでも、うちで一緒にと言うのはどうだ?」
「良いのか?いやもちろん食費は入れるが、2人と時々…おいいったい留学するとしてどれくらいだ?」
それはもっともだ。
「えっと。」
「瑞穂のある世界の科学水準から鑑みて、可能な範囲でお教えするとなると最大2月です。創造界では1月になります。」
「え?逆じゃないのか?」
「大気工学や建築工学に関しては確かにそうなりますが、ブガルや宗国よりも王国の方が、医学水準は上なんです。特に麻酔外科は。」
遥夢さんが言うと、正規さんと涼子さんの口から魂が逃げ出す。じゃなくて頭にハテナが浮かぶ。ついでにわたしも。
「とにもかくにも大富豪じゃー。」
大富豪が始まったあと、混神さんが正規さんをおちょくる声とそれに呼応してうなる正規さん。
というよりも、だいたい、正規さんは弱い弱い。けど、そこは誰も突っ込まない。基突っ込めない。
夜は長い、パーティも続いていつの間にかトランプ大会に変わっていた。

何かあったらリトエルスに言えそうレイに告げて、颯爽と去っていく遥夢達蒼藍王族。そして、尾束家の母雪子も2ヶ月間の創造界留学のために政専列に乗り込 んだ。
レイたちが乗った列車を押しながら世界の間を超え遥夢達は北浜へ向かうべくそのまま政専列に乗り続ける残る王族と雪子は蒼天宮へ。
またそれぞれの日常が始まるのだ。
21章の前の一休み

何かあったら、リートさんに言えばいいという事で、雪子さんは留学のために遥夢さんたちと同じ列車に私たちは乗ってきた列車に乗り込んだ。
気づけばあの鉄輪式独特のリズムが耳に届き始める。
帰ってきた。
そして、また学校生活が始まった。
いよいよ5話目