いつもの言葉 何がしたい?(無期限凍結)
「ひさしぶりー。玖美元気だった?あ、数馬君も。」
おまけ扱いをされ、凹みはしないけどマネをするおれと苦笑いの玖美。
「大学以来だね―。2人はあの後就職できたの?」
「まあね。」
というわけで今回はこのお話。
俺達が大学3年の頃、アリスは空前絶後の大不況の真っ只中だった。まあ、俺も玖美も、蒼藍王国や日本連邦の法人に勤務する家族のお陰で、そんな事はみじん
も感じていなかった。
しかし、大学三年ともなれば就職活動にいそしまなければならない。まあ、2年生の時に既に就活が終わっている俺はのほほんとしていた。
「決まった?」
「まだ。というよりまた落ちちゃったよ。玖美は?」
「わたしもまだ〜。」
「なかなかきまらないものだねー。」
まだ内定を勝ち取った者が少ない時期。とはいえ、世間は大不況。生半可な就活では卒業後プー太郎になってしまう。
[現に管理人は専門学校卒業後リーマンショック以降の長期不況のさなか生半可な就活をしたお陰で2012年5月現在、就活ニート状態です。]
俺は、このとき、遥夢さんに出された入社の条件である、鉄道車両総合運転免許と、交通機械操作技術認定試験1級取得を目指して勉強中だった。免許の方は意
外とあっさりとれた。
かつての仲良し4人組の内、玖美と、もう一人の女子は既に三十社受け、いずれも不合格。男女の異名を取り今は、女性からの人気も高い、まさにイケメンな心
意気を持つ普通の顔の男子は二十社以上受けとある製薬会社から内定を勝ち取った。
「そういえば、志賀寺君は、就職決まったの?」
「決まってたら、こんな資格関係のテキスト広げてると思うか?来年の三月までに一つでも多く就職に有利な資格を取りたいんだよ。」
心の中で、俺は仲間に謝りながら、勉強を続けた。