スミレさんとの半コラボレーション
L.C第十一章 京都行脚
注:本文に登場する香月、菫は同一人物(多重人格)として、スミレさんが制作したキャ
ラクターであり、表記の都合上、オリジナルの菫とは、設定内容が食い違う箇所が多々存
在し、原作者である、スミレさんにはご迷惑をおかけいたします。
遥夢たち、もとい混神、お得意の学校荒し。と、今回は行きたいのだが事によってはそうは成らないかも。
LWTC長京支社京都営業所
「どーも。ある程度は案内できますがそこまでですので、友人の娘さんに御願いしました。」
頭を下げる、璃茶のとなりで、一人の少女が同じように頭を下げている。
「紅月香月(くれづき きょうか)さんです。」
「…よろしく御願いします。」
そのころサイバーネットでは。
「勝手に入ってしまい申し訳ありません。蒼藍星間連邦王国長相直属特務機関コイルシスターズ、電脳内情報操作部隊所属、リア・コンコルドです。」
「いえ、此方こそ大して御持て成し出来ませんで。雪月菫です。」
もとにもどって。
「ハルナ・リールシェル・ランゲルハンスです。ときどき御屋之遥夢(みやの はるな)とも名乗りますので出来れば後者で覚えて下さい。」
うっとうしそうな目で見ているが一応親の友達の上司と言うことであからさまな表情はしなかった。
「は〜!高1すか。懐かしいな。どこの高校?」
「混神!少しは口を慎め、莫迦。」
「少しは言う様になったな。今度劉老子に予約入れとくよ。」
劉老子とは、稀代の名工と言われる、刀鍛冶で、この時代で唯一清正を敲く事の出来る鍛冶だ。
「ほんと?かなり刃毀れし始めてるんだもん。」
「ふ、ふふふ。」
突然香月が、笑い始めた。
「!な〜?」
「おもしろ〜い。」
「あの〜ここで話していると真面目な社員に迷惑なので何処か行きませんか。」
「あの、それなら家広いんで、来て下さい。」
宇治市郊外、紅月家本家。
「でっけ〜。」
居間に通された遥夢一行。既に香月は仲良くなっていた。
「お土産です。蒼藍王国は藍蒼市の郷土菓子で『ビル』と言います。」
「はあ。」
既に遥夢が一つ咥えている。遥夢に、寄りかかる香月。
「お一つどうぞ。」
「頂きます。」
「…味…極端ですよ。」
青いビルを咥え、黄色いビルを手に取った香月に話しかける遥夢。
「ヒェ……!」
予想以上のすっぱさに驚く香月。
「だから言った筈です。味が極端な菓子であると。」
「う〜、ひどいですよ。先に。」
「いいましたよ。でも途中で食べちゃったんですから。」
「でも男じゃなくて良かったです。」
「?なぜですか?」
「私男嫌いですから。」
「…まああの二人は確かに端から見たら、むかつくほどに陽気ですからね。特に長相は。」
「長相?宰相の事ですか?」
「近いですね。長相とは、『国王の従兄弟のみを原則的就任資格保有者とした国官最高統率者』です。
彼は、あの見た目とは裏腹な、呑気さと陽気さと有能さから、蒼天宮につめる国官のムードメーカーなんですが、副長相によく怒られてますね。」
遥夢が笑いながら話す。
「主上、予約があるので失礼します。」
「予約?」
「まあね。混神、V.C.Pの最新機です。」
混神が頭を下げ、渡されたものを受け取り去っていく。
「何が苦手なんです?」
「節足動物類です。」
「こんなんですかぁ?」
香月が手に持っていたのは、俗にイナゴと呼ばれるものだった。
「ふぎぃ〜〜。」
遥夢が奇声を上げて後退りし、部屋の角へ。
「遥夢の奇声の理由は分かるが、気絶しなかったのは何でだかな。」
「………。」
「そんなに男が嫌いか。それにしちゃ混神には馴れてたよな。」
「ただいま戻りました。ちと道頓堀寄って来ました〜。本場のたこ焼きでごんす〜。」
混神のむかつくほどにのんきな声が響く。そして最後の言葉に遥夢の声が明るくなる。遥夢は動物性タンパク質を食べることができない。だが例外的
に、たこは大丈夫なのだ。そのためたこ焼きが大好物となっている。
「それから、背心の異常が見えますね彼女は。」
「彼女は人間ではないと?」
「まあ、そうゆうことです。」
「ちょっとまって下さい。」
二人の会話に香月が口を挟む。
「人間じゃないってなら私はなんなんですか。」
「蒼藍族です。」「蒼藍族だ。」「蒼藍族だよ。」「蒼藍族しかないっしょ。」「蒼藍族と思われます。」
「どうでもいいや。やっぱり。」
「おいカナヅチ!」
「るせ〜っ。」
大声で混神が正規の弱点を突く。
「すまん!俺の不注意だった。」
「だーじょーよ。主上とリンがいるんだし、空官の力を使えばどこにいるのかなんざ直に分かるからそこを涼子に突撃してもらえば、…もどってくるだろう
な。」
『その間はなんですか。御主人様が戻ってくることに何か不満でもあるんですか。』
「無事で戻ってくる保障はせんぞ。薬漬になって、精神がボロボロになって帰ってくる可能性が高いな。」
どうやら、香月が何者かにさらわれたようだ。
「薬漬けですか?」
「あの馬鹿ならやりかねない。」
「あの馬鹿?」
「おそらく、リフィス前長相かと。」
「たしかに。あのイカレポンチならやりかねないわね。」
「殺ったはずなんですけども。」
『ぶ、物騒な王族なんですね。』
『それが蒼藍王国が大国でいられる秘密なんです。』
「な〜はともあれ、行ってみっかね。」
混神の呑気な掛け声に賛同する一同。
「リフィス様、犬どもが動き始めたようです。」
「何を足掻いても無駄と言うもんだよ。」
『マイクのテストですね。や〜い、馬鹿フィリス〜。』
「!…なかなか早いな。おい、女は壊したか?」
「はい30分前に…。」
男が黙り、前のめりに倒れる。
「や〜ほ〜。6350万年ぶりや〜ね〜。」
「なぜここが解った?」
「三歳児なんだよ。やることが。」「三歳児なんですよ。いつもいつも。」
混神が長相に就任したのは、中学1年の春。それまでは、フィリスが長相を勤めていた。
だがやる事成す事が、あまりに詰めが甘く、結局遥夢が締めるという結果なため、混神に交代と相成ったがそれを逆恨みして、このようなことをしているのだ。
混神はかれをどえりゃぁでかい3歳児と言う。
そして計画通りに行き、リンが香月を助けて、戻ってきたが、目がうつろな状態になっている。
「急げ、何とかして、分子コードを解読しろ。」
「高中毒性の麻薬を直接、動脈に注入されています。解毒には1時間ほど必要です。」
「解った。おい、エイルおきろ。リア、エイルと共にここの全システムを破壊しろ。コイルシスターズはこの馬鹿をぼっこぼこにしろ。」
そのことばにちゅうじつにしたがい、28人がフィリスに一斉に襲い掛かる。
「第15種戦闘体系解除しました。」
一斉に言う。その背後には桑の実状態になったフィリスがいた。
「本当に申し訳ございません。このような事に巻き込んでしまい、どうお詫びを。」
だが起きたら遥夢が頭を下げていると言う状況に(彼女から見たら)驚き、
「あ、頭を上げてください。」
「ですが。」
「…使用された麻薬は正真正銘の『麻』酔『薬』ですからね。」
「はい?」
「おそらく一週間前に藍蒼大の医学部から盗まれたものと思われます。あんなに強固な分子プロテクトをかけるのは藍蒼大医学部付属病院だけですから。」
「だからなんで麻薬が『麻酔薬』なのかと訊いているんです」
「あいつが三歳児だから。」
「あいつの親に涼子が聞き込みをした結果だが、親でもあきれるほど行動パターンが幼稚園児に近いんで処遇に困り果てて、追い出したそうだ。」
「それで、一時期長相やってたこと話したら、母親がひきつけ起こして倒れて、父親が土下座して謝って来たから、もう交代したと言ったら安心していまし
た。」
正規と涼子の言葉に苦笑いをする遥夢。
『まあ、マスターの仰るとおり、『薬漬け』になってましたね。』
リアの言葉は本当である。
「たぶん、プロポフォールとかをコカインかなんかと勘違いしたんでしょうな。」
「プロポフォールとコカインじゃ、全然構造式が違いますよ!」
「何の話ですか?」
「麻酔薬と、麻薬。」
「ぶっそうですよう。」
だが、そんな香月の言葉を無視して話を続ける。
長京駅
何故か璃茶の手回しにより、ここまでつれてこられた、香月。
「それではご迷惑をおかけしました。」
ホームには蒼藍色に緑、赤、白のラインが入ったルナハ1等編成の列車が入線している。
『お客様にお知らせいたします。まもなく1112番線より蒼藍星間連邦王国政府専用列車が、発車いたします。大変危険ですので所定のラインより車両には近
づかないでください。』
アナウンスが流れ、遥夢たちがお辞儀をして列車に乗り座席に座ると共に、ドアが閉まりゆっくりと、全長36キロの巨大な金属製の蛇が動き出す。
そして二人の目の前を、いつの間にか最後の車両が通り過ぎていく。王を象徴する漆黒の帯は、やがて白い道へと吸い込まれるように消えて行き、二人も璃茶の
家へと向かい改札へと消えていった。
次回はまだ未定です。