L.C 第56章 蒼藍星間連邦王国第三代主師解体新書 3分の5

「続きって、えらく中途半端に切りましたね。」
早々に切ってここに行きたかったんですが、なかなかスクロールバーが縮んでくれなかったもので。
「それであの話をですか。…何を見てるんですか?ああ。神子ですか。」
やっぱりあの髪型は描きにくいけど良い。
「そうですか。」
「よーんだー?」
噂してました。
「さいでっか。ほでさー。」
「ずぼらをしないで下さい。」
さてと、ここまで読んでなんとなーく作者の私が、何を考えて、この摂津姉妹の設定を行っているかが分かる人もちらほら出てくるのではないかと思いますが、 一言で言えば、現在メインシリーズ第10作目まで発表されている、某大人気RPGに登場した踊り子と占い師の姉妹を思い浮かべながらやっています。それ と、あまりにも遥夢さんとリンさん、涼子さんのバストサイズが大きすぎるので少し下げようかと思ってます。
「「へ?」」
いやね。さすがにLはでかすぎでしょ。剣振るうにしても邪魔だろうし。飛行のために拘束帯で見た目Gまで押さえてるんなら名目E。実質Gまで下げた方がエネルギーロスとかも減らせるでしょうし。
「どうすんの?」
遥夢さんが現在のJからGに。リンさんがHへ。涼子さんがIへ変更になります。と、いうわけで、神子さん、縮小術式お願いします。
「うちなのね。」
この系統の術式組めるのは神子さんだけですから。
「確かに、主師の中で-方向の術式を組めるのは神子だけですねえ。+方向への事象改変。つまり時間が進む方向への事象改変の術式は比較的簡単に習得可能で すが、それと逆行する事象改変の術式習得は非常に難しくて、実は神子しか次元世界が数多あろうと-方向術式を組める存在はいないんですよ。」
「「うそ。まじで?」」
「嘘言ってどうするんですか。リンも僕も組めませんよ。あれ組めるから神子は一人でOS組めるんですよ。」
そうなんですか?
「どうやんなあ。」
わからないと。
「うん。」
「王国軍で使用するシステムの9割は神子が作ったんです。でもってブラックボックスを設定してスパイが潜り込んでいても大丈夫なようにしてあるんです。」
いきなり突拍子もないことを言い出すのはさすが従姉妹同士という感じですね。
「なあ、私の話はもうええん?」
「あ、そだった。ミラの姉御の紹介してたんだった。」
じゃあ、次の項目なんですが、服装…服装。後々真朱彌さんと一緒に発表します。
「ぅえ?!わたし?」
ああ。真朱彌さんの講義時以外の服装紹介と一緒に紹介しますと言うことで。すいません。では、武器です。
「弓。だよね。」
「紛れもなく弓だな。」
「ティーブレイクしませんかー。」
彌蘭陀さんが終わってからにしましょう。あと少しですし。あ、能力属性は飛ばします。真朱彌さんの項でしたので。好物と苦手なものはさすが姉妹ですね今の ところ一緒です。で、彌蘭陀さんはセクハラ生徒に無表情で、無言でピンセットを投げつけるのをやめて下さい。これあげますから。
「おおー。大雪渓だ。ミラの姉御の好きな酒だな。姉御は字が違うけど自分と同じ名前の真澄の山廃作りとかあら走りがお好きだけど。でーピンク親父ー。」
「うるせー。あ、彌蘭陀さんの職業は全部お姉さんの補佐です。私と似た感じがあるけど、でも彌蘭陀さんの方がよっぽどしっかりしてるんだよねえ。ねえ神子、2歳年違うだけで、こうも違うの?」
「ん〜?あ、傍系とは言え王族出身者と民間出身者の違いじゃねえ?摂津家は中王朝末期に分かれた蒼藍王家の傍系だから。」
あら。てっきり、後王朝時代に分岐したのかと。
「まあ、正確に言うとだなセンラン王家である。ラルティシア家が、ガンガルス家を初王朝から前王朝に移行した直後に分離し、前王朝の最終時にラルティシア 家の王女とガンガルス家の王子が結婚してラーニャラムージャ家を立ち上げる。中王朝終期に摂津家が、宰相5家の一つとして分離する。宰相五家は、摂津家、 御山家、磯崎家、ゲルストロニーク家、バニシニア家の5つ。この5つには定期的に王族が送り込まれ、センランの血をつなげていた。後王朝中期にラーニャラ ムージャ家の経済を支える目的で、綾小路家が分離。そして、終王朝成長期にラーニャラムージャ家の次代当主が改名しラルストムージャ家が立ち上がる。さらに 数周期経ち、終王朝初期に立ち上がったアルバート家が、諸問題で廃籍となる。って感じかな。」
へー。A.Iでーす。名前はナーガセーナそれ以外は神子さんが今設定中だそうで、稼働はそうですねえ次パートですね。
「おわり?」
一応ですね。お疲れ様でごじました。

−次に行く前に−
でー緑茶と無糖ビターチョコでのティーブレイクですか。
「お茶菓子がありませんでした。」
「緑茶ならこれでしょ。野沢菜。」
「お、やっぱり緑茶関連となると神子は気が利いてるねえ。」
あのー正壬さん、戻っても良いんですが。
「結構気に入っちゃって。」
それはそれは。さて、遥夢さんたち3人のバストサイズを変更すると言いましたが、トップバストは固定で、それ以外のサイズを上げます。
「それ、一言で言えば、太ったってことですよね。」
あー、皆さんの場合、脂肪と言うよりほぼ筋肉ですね。割れてはないもののしっかりと締まった腹筋とか、そういえば、胸筋を鍛えると胸が大きくなるって言う話し聞きましたけど、あれ元は水泳をすると胸が大きくなるって話ですよね。
「あー。あったねえ。水泳って、自然と胸筋も背筋も腹筋もつくから自然と姿勢が良くなるんだよね。だから胸が前に出て形よく見えるから大きくなったように見えるって話でしょ。調べる気無いから適当だし調べないよ。」
「でもウエストサイズ上がるんですよね。あ、下着が。」
たしかにしたぎがねー。では、次のパートの説明役に出て頂きましょう。
「自己紹介してもらうんですか?」
してもらう…としましょう。
「じゃあ…あれ?誰が説明役でしたっけ?」
総括士官。
「ああ。じゃあリー。」
【はーい。あれ?艦長、私は何をすれば?】
「そこの作者に聞いて下さい。」
へーい。あのですねえ、まず自己紹介してくだしあ。
【自己紹介ですか?そうですね。自己紹介しないといけませんもんね。えっと。…アダムスタ・リー・ケイト・ラムディオンです。蒼藍星間連邦王国基軍総 括士官の階級にあります。平時艦長代行ということで、近衛第一師団艦隊の通常時の指揮を執っています。ですが、本来は近衛第一師団艦隊の直ぐ下にある、第 一近衛大艦隊の司令官なんです。それと、近衛第一師団艦隊と第一近衛大艦隊の旗艦は同じリンクリスなのですが、リンクリスの艦長は今まで、私が言っていた ように、遥夢総帥です。私はリンクリスの運航局長です。】
えーっと。
「どうされました?」
確か、彼女と同じ名前の方がいらっしゃいませんでしたか?
「ああ。僕たちが、彼女を名前である、ケイトではなく、セカンドネームのリーって読んでいるのは、ケイトの名を持つ子がもう一人いるんです。リー。説明を。
【はい。蒼藍王国軍の士官のうち、下将以上の階級に属するものの中にケイトの名を持つものが2人います。1人が、ん?】
切る。
【「え?」】

-準メイン-
どうぞ。
【はあ。あ、1人が私、リー・ケイトです。もう1人が、近衛第一師団艦隊隷下第二近衛大艦隊旗艦リールシェル艦長のランギエル・ケイト・サマリカス・グリムデルバルト将長です。私と幼年士官学校時代からの同期です】
一般的に言えば小学1年生からの幼馴染みです。
【幼年士官学校は、一般的な小学校に当たり、初等士官学校が中学。高校に当たるものはなく、私とケイトは、青大央の高等士官科に入り、藍蒼大に進学し、それと平行して、士官大学校にも入学し両校の卒業資格を得ています。】
「2人とも幼年士官学校卒業時に下士官としてすでに何人もの歩兵を動かしていました。初等士官学校卒業時に周りが高くて中尉が多い中、2人は、中佐を拝 命。その後、周りの昇官に伴い埋もれるも、大学卒業後、ケイトは少将。リーは提督としていくつもの宙域を渡り歩きますが、リールシェル級二番艦のカルラが ケイトがいる、カルティナ基地に配備されると共にリーはリールシェルの航海長に就任し、階級整理などを経て現在に至ります。」
【ケイトは近衛第一師団艦隊隷下第2近衛大艦隊と近衛第二師団艦隊隷下蒼藍東方防衛艦隊の司令官です。】
近衛師団艦隊とかってどれくらいだけあるんですか?
「僕が、第一師団艦隊総司令。神子が、第二師団艦隊総司令。リンが、第三師団艦隊総司令。涼子が、第四師団艦隊総司令。真朱彌さんが、第五師団艦隊総司令。そして彌蘭陀さんが第六師団艦隊総司令です。」
あれ?正規さんは?
「正規さんは第一師団艦隊副司令です。」
どういう区分なんですか?
【近衛第一師団艦隊が王国本国の防衛。近衛第二師団艦隊が6つある属国の防衛。近衛第三師団艦隊、及び、第四師団艦隊は、三姫同盟と、ラルトの防衛。近衛第五、第六師団艦隊は、第二師団艦隊の補佐です。】
「もっと言うと、近衛第一師団艦隊隷下第一大艦隊に相当する、第二師団艦隊の蒼日連合艦隊は、星間連合の許可の元、日本連邦帝国防衛宙軍を取り込んだ上で、長門という、リールシェル級第三番艦を基幹とする大艦隊。」
「確かに、第一師団艦隊隷下第一大艦隊以外は滅多に担当宙域を離れないから、、よほどの馬鹿じゃ無い限り領域侵犯はしない。したくてもできない。」
【近衛第一師団艦隊隷下第一大艦隊は、総勢、5千650億隻もの戦艦、巡洋艦、駆逐艦、空母、強襲揚陸艦等々、王国軍にあるすべての艦級がバランス良く配備されている、想像界世界だけでなく数多ある、次元世界の中で最大の機動艦隊となっています。】
確か、50隻規模の一個機動艦隊が最小単位でしたよね。
【そうですね。一個艦隊<小艦隊<中艦隊<大艦隊<師団艦隊という感じですね。大艦隊の規模によってその構成は違いますが、大体は、一個機動艦隊は50隻 の複数艦級からなります。100個機動艦隊で一個小艦隊。450個小艦隊で1個中艦隊。5000個中艦隊で一個大艦隊。15個大艦隊で一個師団艦隊となり ます。大艦隊と師団艦隊の数はすべて固定で十五個大艦隊は、一個師団艦隊は、全軍共通です。】
なるほど。さて、と、項目名は、「準メイン」ですが、はっきり言って、主師以外というくくりでいます。なので、紹介は、私が思い出した順でおたずねしていきます。
「はあ。」
まずはですねえ、それぞれのご両親について聞いていきます。
「ここはリーより僕たちなんでしょうね。」
「だれからいくの?」
うーん。やっぱり、正規さんか、涼子さんですかねえ。
「じゃあ、先に涼子かな。涼子の両親は大門氏のあるラウド項議会の議長をなさっておられます。大門にある、剣道場の道場主として、長年がんばってこられましたが、次女の結婚を機に、なにか人のためにと考えた結果、なぜか、政界を目指すことに。」
「本当に何で政界を目指したんだろう。」
「田舎の道場主がいやだったんじゃない?」
なんでまあ、こうこの人たちはねえ。
「まあ、続きだ。最初は大門市議をやって、市長、市議長、県議、県知事、県議長、項議、項知事、項議長と。」
「地方自治においては項は州に次ぐんだっけ?」
「州班項県市郡町村です。」
え?
【王国本国には6つの州があるのは分かりますよね。】
はい。
【その州を各6000に分割したのが班です。班の名前はその班の中で最も大きいまたは、名の知れた恒星からとられます。班の下が項。惑星単位の自治体で す。一つの惑星が一つの項となります。その下が県。日本の県と違うのは、これが、各大陸単位であると言うこと。無数の県がある項もあれば、一項一県という 項もある。その下は、日本と同じですが、日本と違うのは、まだ、郡が、地方自治体として機能していること。。たとえば藍蒼は、ルネスティアラ州アントキリ オン班ルネスティアラ項ベイリア県藍蒼市となります。ルネスティアラは、アントキリオン星系第五惑星。ルネスティアラ自体が、全次元世界内最大の惑星であ りその主星恒星である、アントキリオンも、全次元世界内最大の恒星です。アントキリオン星系は、蒼藍王国の高い技術力と魔法力に文字通り支えられた恒星系 です。まあ、それはおいておいて、これが、州班項県市郡町村という、王国の地方自治体の区分です。】
州>班>項>県>市/郡>町/村ですね。
【そうです。】
では次は班議ですか?
「えーっと、ラウドがある、ベスティバ恒星系は、アントキリオン班に属していて、アントキリオン班の班庁は、州庁との合同庁舎だから、アルトマリアにある の。うちの父親なんか頑固なところがあって、直接的に地元のために働けるのは項議長までだっていって。かたくなに班議に立候補しないんだ。」
各自治体の首長は確か、州、班、項、県が知事。市、郡、町、村が長でしたよね。
「州は首です。しゅうしょと呼びます。」
州首。そういえば、マーライヤーナ州の州首って言ってましたっけ。
【ああ。ラオスさんのことですね。仲良し4人組のうち、現在、唯一、地方政府にいらっしゃいます。彼の妹のアーリオマール・ラウス・ラティオ・ソウラ・エ ル・ゼーレス・シーリングさんは、空官長神政省大臣。幼馴染みのホーラス・アクア・ラティオ・カーバオーガ・ソウラ・ル・オーシャさんが宮内省副 家政局長。その、アクアさんに思いを寄せる、もう一人の幼馴染み、フエン・アース・ラティオ・グリッド・ソウラ・エル・ジオグリード氏が宮内省 執事局副局長ですからね。じゃあ、軽く紹介をしていきます。まず性別から。ラオスさんとアースさんが男性。ラウスさんとアクアさんが女性です。4人とも、 艦長が生まれたときからのお世話係で、艦長が、大学を出て、鳴滝宮内省副大臣が艦長の専属メイドになるとルーラ郊外の艦長の別荘の管理をしつつ州官として の仕事もこなしていました。ですが、旧魔法省をベースとして様々な官庁を統合し、次元世界間の外交を一手に引き受ける、地官総務省に次ぐ巨大官庁の神政省 が始動し、それに伴い長相によって、七官七省による内閣が発足します。後は直近の中央省庁再編にともなっての異動です。】
「話戻しましょうか。涼子のお父様のお話は以上ですか?」
「あ−。職業だけじゃない?」
そうですねえ。
「涼子のお父様はこのほかに首都州立大学の考古学部長と藍蒼大考古学郡長を兼任されています。」
「違うって。考古学郡長は神子のお母さん。判夢さん。私の父親は時空考古学部長。」
そういえば、考古学者が多いですよね。
「そうですね。時空連続体改変干渉規制法によって、過去への時空間渡航が厳しく規制されいる今、後王朝の中級官吏によって徹底的に破棄し尽くされた、中王朝までの記録でかろうじて残っているのは王族によって守り伝えられてきた記録だけです。」
なぜ王族によって守られた記録だけが残っているんですか?
「蒼藍王族は始祖が分裂状態だった諸国を平定したことに由来し男女問わず、十代は厳しい武道訓練が課せられています。そのため、後王朝でも、終王朝におけ る元帥に当たる大将軍の地位を独占歴任してきました。膨大な量の知識と能力経験に裏打ちされた的確な指揮と作戦が歴代の皇帝の支えとなっていたのです。そ の裏で、蒼藍王族はバグロムが飲み込んできた部族の歴史や言い伝え、そして自身に関する記録を厳重に保管してきました。大将軍は宰相を兼任するとバグロム の法で定められていたため、過去の記録を独断で徹底的に破棄し尽くした中級官吏の手が及ぶことなく守られたのです。そして、王国本国領域の歴史は細部に至 るまで、現在、詳細な記録が作られています。これは現長相、リンの持つアカシックレコード全権アクセス権限をフルに活用し、当時の国民一人一人が、その日 その時何処で、何をし何を考えていたかという、あまり知らなくても問題ないことまで詳細に調べ上げられています。問題はこの記録を破棄し尽くした中級官吏 が皇帝家の傍系だったと言うことです。本流は、非常に人格者が多く国民からの人気も高かったのですが。現在のバグロムに対する評価を落としている原因が、 この皇帝家の傍系であり、私腹を肥やし国外逃亡をし続けている皇帝家の子孫というのも本流ではなく傍系なのです。というのも、バグロムの本流の血は、蒼藍 王族に統合され今に至ります。」
確か、最後のバグロムの皇帝が遥夢さんのおじいさんに当たるんでしたよね。
「そうです。バグロムは万世一系の男女問わず長子が帝位を継ぐという形をとっていました。性別に特にこだわらなかったのと、宰相家が、古代の高度な医療技 術を保存し続けていたおかげで。まあ、市井に残っていた科学技術や、医療技術は先述の馬鹿どもに破壊し尽くされたため、皇帝は、科学技術や医療技術を大将 軍家にのみ伝わる門外不出の魔法と、魔法具と称して、特に医療は宮殿の外苑に大病院を建て、国民に広く施しました。それでも、バグロム人は平均寿命50歳 という短命でした。これを皇帝家傍系の愚行に対する先人ののろいと考えたバグロム人は、祈祷などを行います。また、異種族間。特に長命種族とバグロム人が 結婚して、死別するなどの悲劇を避けるために、皇帝府は異種族婚姻制限法を発令しこれにより種族純粋化が進みます。」
【シャーレフ陛下と、ベルフェスト殿下は、大将軍家の血が色濃いため、長命なんです。とはいえ、シャーレフ陛下は長命とは言え、それは普通のバグロム人に比べればで、享年530だったと聞いています。ベルフェスト殿下は完全な蒼藍族になっています。】
そういえば、遥夢さんの姉妹とかの話を聞いたことって無いですねえ。
「そういえばそうですね。今まで台詞があったのは、明日香だけですしね。明日香は一言で言えば、気の弱い僕です。」
「そうだねえ。それで、遥香は普通の女の子。姉妹のうち結婚してるのは瞳さんと、明日夢さんと、遥夢と明日香の4人。後の4人は独身。理想はそんなに高くないんだけどその身分に気後れしちゃって、寄ってこないらしいねえ。」
「そうですねえ。僕としては晶の婚約者が決まらないことの方が心配ですが。」
そっちですか。
「親としては当然の思いだと思いますけどねえ。」
「そうか?」
「どうだろう?」
ああ。全美さんと宗介さんですか。
【二人とも確か、上将でしたっけ。】
「全美はね。宗介は中将。でもそれは、両親が基軍だから付加された、形式的なもの。あの二人はちょっと、剣道が上手いOLとオタク度が強いサラリーマンだけど。二人とも、3Cの局長なんだよなあ。」
【そうでしたか。書類上所属が藍蒼基地なのにお会いしたことないなあって思ってたりしたんです。まあ、あの基地広いですからね。同期配属で昨日初めて会ったってのも良くあります。王国軍の異動は同じ基地とか駐屯地へ千とか万単位での配属ですから】
ん?時空考古学?
「現在考古学は、大きく分けて、発掘考古学、実地考古学、資料考古学、生物考古学、化学考古学、そして時空考古学の7つに分類されています。」
なるほど。
【長くなってしまいましたが、こんなところでしょうか。あ、涼子さんに剣術を仕込んだのは玄蔵氏ではなくこれから紹介する、里奈さんです。里奈さんは涼子さんの母君に当たります。】
「俗に言う、良妻賢母。夫と、次女が、公神であるが故に、国家の深部に異常に詳しい才女な専業主婦だけど。」
何が何でも「じん」は人ではなく神なんですね。まあ良いか。次は、涼子さんのお姉さんです。看護師ですよね。
「うん。はい。次。」
「終わり?」
「うん。」
次は正規さんですねえ。まあご両親は涼子さんと同じですね。ご兄弟は漁師と海女さん。で良いんでしょうか?
「そうだね。」
次は神子さんたちのご両親ですね。
【判夢さんと、弘之さんですね。】
「時々ちょくちょく話に出てきたりしてますので、簡潔に。判夢さんは生粋の蒼藍王家本家の血を引いています。というか、これは弘之さんも同じなんですが。僕から見て、判夢さんは伯母に当たります。」
先代国王の姉でしたっけ?
「いい加減出番が来ぬから、こちらから出張らしてもらうぞ。で、どうした。判夢がどうしたというのじゃ?」
【えー、王国軍名誉大元帥にして、初代主師国主国王のトゥーラル殿下です。】
「儂も周りも能力的に見て、判夢が儂の後を継ぐ者と思っておったら、俊之の息子と恋仲になっておったのじゃからなあ。まあ、ちょくちょく、儂に相談して おったから許しはしたものの、あのままじゃったら許しはせんかったのう。ん?遥夢、この者はなぜこうぽかーんとしておるのじゃ?」
「その容姿で、その喋り方だからでしょう。見た目30半ばなのに話し方は昔話に出てくる年寄りなんですから。実際、僕よりも約2,600万も年上ですから。」
…。
【フリーズしてますね。】
「リー、あなたが進行しなさい。」
【はい。ところで、これは?】
「…そのままで良いでしょう。」
【では次は、神狐(かのこ)敏明氏とその妻の神楽氏ですね。】
「神子のぼけを何でも拾う神子の高校時代からの馬鹿仲間。で良いんだよね。」
「そうだねえ、というわけで本人を引っ張ってきた。」
「ほうおもしろいなあ。お!久しぶりじゃのう神楽とやら。」
「お久しゅうございます。創始様。」
えー、神楽さんは狐です。以上。
「「おい。」」
「良いじゃん事実なんだし。あ、着替えてきた。見えないけど。」
「なんで束帯なんだよ。」
「ええやないよのさ。」
神子さん、束帯やら狩衣着て、リッターバイク乗り回してます。涼子さんは神子服だっけ?
「そういやそうだ。」
リンさんはリンさんでその略式官服のまま、CHWをぶっ飛ばしてたことがあるときいたことが。
「そういうこともありましたね。」
ところで、今更なんですが。
「【はい?】」
どうして、遥夢さんとリンさんの血を混ぜると連鎖対消滅が起きて、神子さんの血を混ぜるとそれが沈静化、混神体時の神子さんの血だと活性化するんですか?
「あー。リン頼む。」
「はい。その前にCMです。」

「では、まず石渡様は、私や遥夢様の血がなんと呼ばれているかご存じですよね。」
もちろんです。生命のスープですよね。確か遥夢さんがタイプ+。リンさんがタイプ-。そして神子さんがタイプF。タイプフラットですよね。
「さすがにそこまではおわかりですか。実際には複雑かつ繊細なプロセスを経ますが、その前に訂正を。BTX+と−を混ぜたときに発生する、連鎖対消滅を活 性化するのは、混神体時のマスターの脳脊髄液。一般に脳漿と呼ばれる液体です。また、神子体時のマスターの血は、BTX両極性混合時の連鎖対消滅を沈静化 するのではなく制御するものです。お間違えないように。
今回は簡単におはなしします。矛盾や間違いがあってもそこは皆さんにわかりやすくという形をとっているとお考え下さい。
まず私たちBTX保有者の血液が生命のスープと呼ばれる理由ですが、これが、連鎖対消滅の原因です。」
はい?
「BTXF以外。つまりBTX+とBTX-ですが、この血液中にには、血漿特有元素と呼ばれる、リーラシウムという非放射性重量級元素があります。BTX +は、正の電荷を持つ陽子と中性子、負の電荷を持つ陰電子。つまり普通の電子である、リーラシウム+が、存在します。対して、BTX-の血中にはリンケー ジウムという別名を持つ、負の電荷を持つ反陽子と反中性子、正の電荷を持つ陽電子からなるリーラシウム-が存在します。なのでBTXの+と-を1滴でも混 ぜると、対消滅が起き、それによって発生したエネルギーによって、血球中の小胞内に生成された亜空間に封じられていた血中成分の反物質が解放されて連鎖対 消滅が発生するという流れですが、…何で都合良く反物質を持っているという顔してますね。心翼で強制燃焼させる際に最も燃焼効率が良いのがこういう血球小 胞内亜空間封入反物質なんです。BTXFは神子体にのみ存在する型であり、混神体はただのB型です。が、この混神体の脳脊髄液にはリーラシウム対消滅強制 促進化合物というものが高濃度で含有しているため、下手すると非常に危険です。
BTXFには、コーウェリシウムと呼ばれる元素を基体とした、リーラシウム反応制御化合物があり、リーラシウムと反リーラシウムの両方を結合させることが できます。コーウェラムと呼ばれるこの化合物は、リーラシウムと反リーラシウムを一定数結合させると、同時多重分解を起こし、金と炭素に変化します。そし て、ルーラ市内においてのみ炭素はダイアモンドに変性するんです。また、反リーラシウムの周りにはプラズマ層とポリマー層が存在し、結晶などとの直接的な 接触を防いでいます。
以上ですが、おわかりになりましたか?」
えーっと、元素名はそれぞれ、リーラシウムがリールシェル。リンケージウムがリンクリス。コーウェリシウムがコーウェリアから来ています。あ、ありがとうございました。

【話を戻して、敏明さんは、藍蒼大まで出て就職した会社がなんといきなり倒産して、地元に帰ったら、子供の頃の約束を覚えていた神社の主神に約束果たせとつきまとわれたあげくそれを律儀に守って、神主になり、神様をめとったすごい律儀なまじめくんです。】
褒めてんだろうけど言ってる内容はひどい。
「まあ、じじつじゃからのう。」
なるほど。
「俺たちはそんなとこだ。それよりも鳴滝を紹介してやれよ。」
ああ。そういえば、今回は鳴滝さんにもリーさんと同じ役目を担って頂こうと思っていたんですが、閣議に出なきゃいけないって言われて。鳴滝さんって確か、官吏であって閣僚ではないですよね。
「元閣僚ですね。今は国王隷下上位主師特別補佐官第一国王公務補佐家政官ですから、閣僚よりも地位は上です。鳴滝の現在の地位というか職は、宮内省副大 臣、国王隷下上位主師特別補佐官第一国王公務補佐家政官と蒼天宮家政局家政官長です。一言で言えば国王専属メイドですね。それから、宮内省家政局に属する ものは全員、防衛省に一定期間出向し、軍事訓練を受け、佐官以上の階級を得ないといけませんが、鳴滝は王国軍第10位の地位にあり、これは、リーを除く女 性における現場最高位です。
鳴滝は、僕の民間出の幼馴染みです。鳴滝家は代々家政官や、文官を輩出する名門の官吏の家系です。それ故に鳴滝はサラブレットといえるでしょう。
鳴滝の下の名は優美香。そういえば、あの子、結構大変な目に遭ってるんです。
大学を出ていざ就職と言うときに内定先の企業が、入社式の日に倒産というか閉鎖。どうやらその企業を買収した企業の決定らしいです。それにより、鳴滝を含 めたその年の新入社員300名が一気に路頭に迷いました。そんな中あの子が僕に電話をかけてきたんです。「就職先がなくなっちゃった。」と鳴き声で。なの で、僕の専属メイドが空いていたので、そこに特別採用という形にして。ああ。国登試は高校大学と受けさせてありました。大学4年の際の結果は保管してあっ たのですんなり採用できましたよ。その後、その企業の採用試験で知り合い仲良くなった者達もどうにかできないかと聞かれ、成績を取り寄せてみたところ、な かなか優秀だったので、鳴滝が自由に人事権を発揮できる立場になったら、引き上げてやれと言って、実際その通りになったのが、宮内省事務次官と家政局副局 長です。」
なるほど。そう言えば、遥夢さん達の先輩方も数多く政府内にいらっしゃいますよね。
「そうですねー。鳴滝の上司の宮内省大臣である、磯部百合香や、綾小路財閥総裁で地官庁長官の綾小路綾女などですね。」
他にもたくさんいらっしゃいますが、多分出番はないでしょう。平官が多いので。
【確かに磯部上将や綾小路将長のように政府内閣以上の者はそうそういないはずですね。】
あ、そう言えば大事な人をすっぽかしたままでした。国母様は?
「御祖母様ならそこで真朱彌さんやCPと酒飲んではしゃいでます。」
「おい、そこの飲んだくれども出番だー。」
はい、現実時間で、多分2ヶ月ほったらかしにしてしまった蒼藍王国建国の英雄、国母トゥーラル殿下です。
「言わなければわからんものを。」
「まあいってしまうのがこの子のたちですから。」
さて話を戻して、あー改めて話すこともないですねえ。
「そうなんよねえ。」
「じゃあ、そこののん兵衛二人。」
書くことない。基本、遥夢さんの身内は晶さんが解説してくれるのでそこにまかせます。
【じゃあ、どうしますか?】
「どうしようかなあ。」
どうしようかーなあ。

こまったーなあ。
「なにが?」
考えがまとまらんのーよー。
「とりあえず、何でいつの間に、蒼天江に来てるのよ。」
大都市の中を流れているというのに、どんだけきれいなんよ。
「そうですねえ。はい。」
何ですか?コップ?
「のんでみそー。」
ほう。…ん?ちょいまち、それって。河から汲んだやつだよねえ。浄水場通してないよねえ。
「通してないけど、通すよりも安全でおいしい水が流れてるのが、この蒼天江だから。」
「というよりも。無駄な粒子。砂や泥なんかとか、流木とかは、藍蒼の東。蒼天江中流域広域水力複合発電所が沈砂地の役割を果たしてるから。」
【後、源流から、ここまで、排水を流し込む工場とかも無いですしねえ。】
「ルネスティアラの交通機関はすべてが、電気とか自己完結内燃機関を使用していて排気ガスって言われる物は全く排出しない。それにルネスティアラ内に工場無いし。」
さいですか。
「え、無いの?」
「アルトマリア港湾区にありましたよねえ。」
「あの煙突から出てるのただの湯気ですよ。あれ、大規模入浴施設ですし。」
あのー。
「そうですねえ。蒼藍族が最初にこのルネスティアラに降り立った地は今はもう存在しません。藍蒼対岸にはかつて、オーレシア大陸という大陸がありました。 オーレシア大陸の東岸にはアルゼスマータという都市があり、そのアルゼスマータが蒼藍族が降り立った場所なんです。センラン王国のかつての王都です。セン ラン王国の滅亡時の戦乱と大規模兵器の使用による強制地殻変動で大陸自体が沈んでしまったことで、海流などが変化したのでその後興った前王朝によって、形 成されたのが、オーレシャニア大陸です。アーガニスタという都市がこの大陸の最東岸にあるんですが、藍蒼側の宇宙港が山側が、高速中容量までの船舶が、使 用する多元世界のベースハブポート。海側が高速低速両方の全容量の船舶の想像界、魔導界内のベースハブポートとなっています。そしてアーガニスタ港が王 国、三姫同盟、藍蒼条約同盟内の航路のスーパーハブになっているんです。」
へー。あ。長さ的にいったん切ります。
「「OK。」」

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