L.C-T第8章 摂津提督の初陣?

「くまぁ。」
「あい。新巻鮭。」
「そうじゃないクマ。提督、大変だクマ。扶桑型と伊勢型が…あれ伊勢が居るクマ。何でクマ?じゃあ、倒れたのはどこの伊勢クマ?」
「球磨はあわてんぼうだにゃあ。提督、もう1本新巻鮭出さなくていいのにゃ。みんな首や、腕に赤い絵筆が描かれた紺色のスカーフをしているのにゃ。」
結局前章からどうなったのかというと、全員無事に海水浴という感じである。
「多分SOBだなあ。姉御の艦隊。」
「摂津司令の艦隊クマ?」
スオウ鎮守府に拠点を置く第5艦隊総旗艦直属特任艦隊 通称スオウ艦娘部隊もしくは摂津提督部隊。その証が赤い絵筆が描かれた紺色のスカーフである。
「ほれ、せっかく海の家有るんだ好きな物買ってこい。」
それぞれカードを渡された後お互いの顔を見て、駆け出す2人は姉妹である。
「提督、球磨と多摩に新巻鮭を出すという古典的ギャグは止めてください。ところで大丈夫でしょうか、倒れたという4人は。」
「照ちゃん、夏ちゃん連れてSOBの扶桑型、伊勢型の冷却と、治療の用意して、おもっきし冷やせ。特に艤装、兵装をだ。中の妖精のことも考えんとな。」
「分かりました。こういうときは林檎さんが居たほうがスムーズでしょうから連れて行きます。」
伊勢の答えに頷いて、林檎と呼ばれた女性を呼び寄せ伊勢とともに送り出す。
「神子ちゃん、SOBの扶桑型と伊勢型が到着早々ぶっ倒れたって聞いて急いで来たんやけど。」
「照ちゃん一行を追っかけてください。」
「おおきにな。」
そう言葉を残して真朱彌も伊勢達が去った方向へ走っていく
「失礼します。」
慌ただしいなあと思いながらも海を眺めていると、眼鏡をかけた教師風の女性が現れる。
「香取先生。」
香取と呼ばれたこの女性も艦娘である。練習巡洋艦。今で言う鹿島型に当たる船だ連邦海軍にも練習艦として香取級が存在する。もちろん名前はこの女性と同じ由来である。
「先生は余計ですよ。御山提督。」
「そこに居ると…。」
ゴッ!
いやーな音がして、球が香取の後頭部に当たる。
「そこの金剛型。特にみどりさんはパワータイプなんだからもう少し落として撃ってください。それと、ノリちゃん人質。古宮ちゃん呑もー。ノリちゃん連れてきてー。」
「ひぇーー。」
ぽかーんとする香取。だが、
「お宅の従姉妹戦艦みたく倒れないうちに、あい水着。あい、着替え終了。」
神子によって強制的に水着姿にさせられていた。
「提督、ここの海の家当たりっぽい。焼きそばに目玉焼きのせてくれるっぽいし、海の家限定ラムネ安いけどおいしくって大和が対抗心メラメラっぽい。」
「夕立、座って食べなさい。香取先生も座ってください。姉御。じゃなかった摂津提督は今SOB扶桑型と伊勢型の治療で席を外してまして。」
「存じております。私はSOB筆頭秘書艦として、ACB提督、そして筆頭秘書艦と話したかったのです。」
焼きそばを食べラムネを飲むたびにこめかみ当たりの髪の房をピコピコ動かす夕立。
「幸せですか?」
「夕立のこと?夕立はんー。今は幸せっぽいよ。」
「ははは。良いじゃないか。だけど夕立。」
古宮ちゃんと呼ばれた紫色のはねたストレートヘアの女性が缶ビール片手に夕立に声をかける。
「ぽい?」
「焼きそば食ったらこれでうがいしとけよ。青のりが歯についてるぜ。」
「ぽーいー。」
楽しげにはしゃぐ2人を見てちょっと困り気味の香取。
「あ、先生も呑むかい伊丹の地ビール。上手いぜ。」
スタイルの良い女性が缶ビールを持つと健康的な色気が引き立つ。
「呑むかいじゃないわよ。真っ昼間から酒飲んで。提督も、隼鷹にあまり呑ませないでください。」
「まあ、まあ、まっちゃんそうかっかしない。ノリちゃん、まっちゃんを確保したら、戻って良いよー。」
ここまで一度も自分の横で起きていることに視線を向けていない神子。
「ノリちゃん。」
「はい。なんでしょう。」
「お茶と…とりあえずこれ適当に好きなの取って、後は投げ返して。」
軽くすごいことを言っている神子ぽかーんとしている香取だが、
「先生、こんなのでぽかーんとしてたら、体持たないよ。」
「しれぇ、なにしてんの〜。内緒話〜?隠し事とかよくないなあ。」
何となく夕立とは別の意味で犬を連想する子が現れた。
「時津風も海の家で何か買ってきなさい。」
「夕立のおすすめは太陽焼きそばとラムネっぽい。」
時津風と呼ばれた少女が球磨たちと同じく海の家へ走って行く。
「提督はときつかぜがにがてっぽい?」
「というより、どれくらいの距離感を取るべきか分からないのよ。
提督、SOBの扶桑型と伊勢型目を覚ましました。とりあえず体を冷やす意味も含め水着に着 替えさせて、そこのシートに寝かせてあります。あそこなら、シートの下に冷却術式があるので効率的に回復可能と判断しました。
それから、ついでで海の家でラーメンを買ってきました。」
そういって、良い感じに酔った隼鷹をラーメンの熱さでしらふにし、夕立にラムネの追加と一緒にラーメンを渡した後、ちょうどやってきた日向にも一杯渡し神子に渡した後、香取に一杯。
「え。あの。」
「筆頭秘書艦としての悩みとか有ったら効くよ。一応秘書艦歴は創造界の艦娘内で最長だから。さ、伸びる前に食べよ。」
「伊勢、伊勢、このラーメンすっっっっっっっごい美味しいっぽい。」
美味しい時や嬉しい時ほどピコピコが早く、香取はそれを見てクスリと笑う。
「しれぇ、焼きそば30分待ちだった。あ、みんな何食べてんの?」
時津風が戻ってきた。
「はい。時津風の分。」
「時津風の?!伊勢、ありがとう。」
「時津風と夕立と一緒に食べるっぽい。」
二人並んでラーメンをすするたびに髪がピコピコ動くのを見て2人以外は強く犬を連想していた。
「え、遠泳は、結構きついですね。」
どこか不思議な雰囲気のぼんやりしたナイスバディの女性と引き締まった夕立にた体つきの少女が海から上がってくる。
「はい、秋月と、雲龍の分。」
「「え。」」
「すっっっっっごく美味しいっぽい。」
夕立の言葉に、まず白い髪のぼんやりタイプの女性がどんぶりを受け取り、次いで、おそるおそる少女も受け取る。
「伊勢、どんだけ買ってきた。」
「いっぱいです。」
流石の神子も呆れる。
「不幸だわ。こんな暑い時にあんなのをすする集団を見るなんて。」
「都姉さんと来満姉…さん…の…分。何してんの?」
「伊勢と、特に日向があんなに笑ってるのが嬉しくてこっちまで楽しくなってはしゃいでたらおなかがすいちゃって。」
「「倒れるまではしゃがないでください。」」
妹と従姉妹からハモりで突っ込まれつつ従姉妹からラーメンを受け取る来満。
「今度はこっちで倒れてるな。やっぱり胃腸がびっくりしたか。おまえらのだから、ゆっくり食べな。特に雲龍は。」
「夕立のぽいは気にしないほうがいいっぽいよ。」
「夕立のぽいは口癖だから深い意味は無いので気にしないで。」
少女が少し感慨深げに顔をこわばらせる。
「こんな贅沢して良いんでしょうか。」
「秋月、これ私のおごり。贅沢じゃないから気にしないで。そんな事ばっか言ってるとわんこラーメンやるよ。」
遥夢みたいなことを言う。わんこラーメンはフルサイズのラーメンをわんこそばの要領で食べるという物だ。戦艦娘の間で流行ってるらしいがリンが混ざると二位に倍以上の差をつけてリンが勝つので長門や武蔵はいつも悔しがっている。
「お、なんだ上手そうなのくってるじゃねえか。」
大和と武蔵が通りかかる。
「……戦艦6だしわんこラーメンやりましょうよ。」
珍しく扶桑がふっかける。
「私は遠慮しとく。せっかく香取先生がSOB筆頭秘書艦として、会談してくれるんだし。」
「ふー終わったわ。あれ?なんやみんな美味そうなの食べ取るやんかぁ。」
真朱彌が、一通りの治療を終え、神子が座るシートにやってくる。
「お、無言で出されると貰ってええのか迷うけど、とりあえず持っとくわ。」
伊勢が、真朱彌に無言でラーメンを渡す。真朱彌が受け取ると、冷たい水を差し出す。
「姉御、めっさ透けてますけど。あと、すっごい汗です。まずは軽く水飲んでからラーメンが良いと思います。今日は37度まで気温上がるそうですよ。ここらは。」
神子の言葉にげんなりした表情を見せ、香取と神子の間のスペースに座る。
「あの4人な航戦になって以降、かなり自信持って戦力になってくれてたんやけどACBの毒気に当てられたみたいや。」
「まあ、ACBは緩いように見えて、訓練厳しいし、実戦も多く積んでますからね。ただ、訓練厳しいし実戦回数が多いからこういうときはこういう風に思いっきり緩ーく楽しむというのが決まりなんです。それが良いか悪いかは、都、朝美を見ていれば分かります。」
「なあ、神子ちゃん。」
きょとんとする神子。
「その都ちゃんとか、朝美ちゃんて誰なん?」
「山城都、曙朝美。他の鎮守府の同名艦との区別のための名前です。
たとえば、ここに居るのは、伊勢照美、日向夏美、大和桜、武蔵葵、扶桑来満、山城都、飛鷹祀、隼鷹古宮、夕立雨見、時津風好です。
それからそこでバレーしてるのが上から、金剛・ヴィッカース・メアリ・エリザベス、比叡法華、榛名清水。」
[呼びました?」
遥夢が、後ろから神子の顔のぞき込む。
「呼んでない。重い。」
[ごめんなさい。]
また無言でラーメンとミネラルウォーターを差し出す伊勢。今度は『統帥閣下分』と書いた紙が貼ってあった。
「本当にいくつ買ったんや。」
照れ笑いする伊勢に対して呆れた目線の飛鷹。
「あー、美味しそうなの食べてる〜。」
「すっっっっっっっっごい美味しいっぽい。」
「いーなー。え、これ私の分?!ありがとー。」
犬が増えた。そんな思いで神子に寄りかかる形で座る涼子を見る真朱彌と伊勢日向。
「で、話の続きで、あの毎度。…緑さん出力落としてください。
ということで霧島緑。海の家で楽しそうにイカ焼きかじってるのが球磨月乃と、多摩東海。SOBの扶桑型と伊勢型の看病してるのが、上から、暁金魅、響・イポーニャ・ヴェールヌイ。雷流美、電穂積です。あ、静乃さん、これ、花御さんとどうぞ。」
伊勢から渡されたラーメンを茶髪の女性に渡す神子。
「結構ACBの大井さん落ち着いてるんやね。」
[SOBは大荒れですかぁ。]
「というより、陶酔し過ぎちゃって。あれはもう戻ってこないよ。北上さんに通訳して貰ってる感じかなあ。」
ため息をつく真朱彌。
「美味しそうな匂い。」
そりゃ16人が1カ所に固まってラーメン食べてりゃかなり強い匂いだろう。
「もうええんか?」
「おなかすいた。」
首にスカーフを巻いた伊勢型と扶桑型の4人が暁型の方を借りたり、自分の刀を杖代わりにしてやってきていた。
「さっきまで倒れてて、すぐにって言うのはきついかもしれないけどどうぞ。」
神子の興味はいくつ買ったのかと言うより調達にどれだけの時間がかかったのかに移っていたが、すぐにその興味はSOB山城の空腹を訴える音で消えた。
「こんな音を扶桑姉様に聞かせるなんて、不幸だわ。」
「ネガティブな不幸やな。都さんなんて、この前、口座が貯蓄制限超えたから新しく口座作る羽目になって不幸だって言ってたっけ。ああいうポジティブな不幸を言わないと。」
不幸にポジティブもネガティブも無いと思うが、確かに同じ不幸が口癖だが、SOBの山城はネガティブな発言と不幸を口にする回数が多い。対する都ことACB山城は基本ポジティブな発言が多く、不幸を口にする回数も少ない。
「そりゃ、あれだけネガティブな姿を見せつけられれば、誰だって、励まそうとポジティブ発言するわよ。それが、本当は伊勢以上の無駄に明るい、隼鷹以上のポジティブさだって聞いて、ネガティブに考えるのがばからしくなっちゃった。」
「それを聞くとますます不幸に感じるわ。」
これに苦笑いで返す都。
「美味しいわよ。山城も熱々のを頂いちゃいなさい。」
「そういえば来満姉さんってあんまり不幸な目に遭わないよねえ。」
[そりゃ、むだに幸運なのがそばに居れば不幸な目に遭うわけないですよねえ。]
そういう遥夢の視線は神子に向かう。真朱彌や照美の視線もである。
「提督の無駄な幸運はどうしてこうも強いんですかね。」
「しーらねー。」
そう言うと、神子はゆらりと立ち上がって、どこかへ歩き出した。

「よく体力が続くわね。」
「武勲艦として大将を任ぜられているのだ、その期待には応えなければならないだろう。」
神子達から少し離れたシートの上で、汗だくの女性が、海をにらんでいる。
「でも、あなたはあのときの傷が治ってないのよ。あのとき、伊勢が、あなたを庇って中破しなければ、あなたは轟沈。宙域の関係で、鎮守府最上位命令の履行もできなかったのよ。」
確かに女性の体には至る所に白いガーゼのような物が貼られている。
「だから、鍛え訓練を続けているのだろう。二度と。」
先の戦闘時、彼女は提督直属の第1艦隊に属していた。戦艦次席艦長門桔梗。彼女の役割は、敵陣奥地に殴り込み、敵の中枢に痛撃を与えることだった。危険度に対し成功率は低く、提督である神子は反対した。
いざとなったら、コーウェリアに轟沈判定を送り、強制転送を発動させることを条件に神子はこの役割を承認した。だが、第1艦隊第1戦隊自体がこの役割に名乗りを上げた。
総旗艦伊勢、戦艦主席艦大和、戦艦次席艦長門、空母主席艦加賀、空母次席艦赤城、空母3席艦隼鷹、戦艦直援巡洋艦矢矧、重巡洋艦足柄、防空駆逐艦秋月、照月、駆逐艦清霜、早霜の12隻が陽動を兼ね敵陣に殴り込みをかけた。
その堂々たる姿から旗艦と誤認された長門は序盤から敵の猛攻を受け大破。次の敵の攻撃を受ければ、轟沈。位置的に轟沈判定信号がコーウェリアに届かず、ロスト確定の位置であった。
足の速い清霜、早霜の2隻が、コーウェリアに知らせに戻った直後、敵の攻撃が始まった。大和、矢矧、秋月、照月そして伊勢が、満身創痍の長門を守るように、防御を行った。
しかし直撃コースに乗った砲弾があった。このままでは長門は轟沈してしまう。といった時に伊勢が自慢の飛行甲板で、その砲弾を受け止めた。だが、これにより旗艦の伊勢が中破。同時にコーウェリアから足柄に攻撃諸元が届き、例のミサイルが発射された。
旗艦中破の報は司令部に伝えられ、艦娘達は作戦を中止して帰投するよう命じられた。
被弾艦は即座に医務室へ送られた。伊勢だけは総旗艦と言うことで艦橋で、真朱彌の治療を受けつつ基軍首脳部の作戦指揮に参加していた。
ミサイル着弾を確認すると、コーウェリアの全武器が発射された。
「でもあなたはもう十分に戦ったわ。」
「それでもだ。」
「それでも自分は軍艦の記憶を有するから。有するからには、戦場に身を置きたいかい?」
男の声がする。
「ああ。わがままかもしれないが。」
「わがままだね。君の体はかつては国の物、そして、君だけの物だったかもしれない。でも今は彼女の物であり、彼女たちの物である。それから、いくら暑いからといえ、汗を拭きたまえ。」
ふんわりとした大判のタオルが、肩にかけられる。
「それから、しっかりと水分補給をしたまえ。脱水症状を起こしてしまってはせっかく絞り鍛え上げたそのきれいな体が台無しだ。」
「ありがたい。」
「長門誰と話しているの?」
傍らの女性に話しかけられ、長門は、辺りを見回した。
「この前はスイッチが入って、迷惑をかけてしまったからね。心ばかりの詫びだ、運動をした後に呑むと良いらしいスポーツドリンクだ。差し入れさせて貰うよ。それでわ……あふん。」
「シューレーックー。きさんなんちゅう水着着とるんじゃ。まーた、照夏姉妹の刀の錆になりたいんか?それとも、ウェリアスの本物の主砲全門斉射か?」
「それとも、私が斬ろうか?照夏姉妹より痛く斬るなんて簡単だよ。」
見れば、長門達が座るシートの右斜め前当たりで幸せそうな顔で倒れている、緑色のなんと言えば良いのだろうか、ブラジル水着とか言われる、前から見ればV字になっている、極端に布地の少ない水着を着たぶっよぶよのダップンダップンに太った男が有った。
「おまえは。洞窟書庫で。」
「ま、待ってくれないかな神子ちゃん達。僕はただ、この子に差し入れを。」
「それは礼を言う。桔梗さんの身を慮ってくれたことには感謝するが、その水着はなんなんじゃゆう話や。それをリンや、戦艦級、正空級、妙高型、阿賀野型や天龍型が着ればさぞ絵になるわ。特に桔梗さんや桜さん。…林檎さんなんの疑問もなく着そうだよね。」
神子がそう言うと長門の横に居た女性がうなずく。
「そ、それから、これは気持ちばかり…神子ちゃん?」
「下手にあんたのスイッチ入れたら気持ち悪い通り越して災害だから止めとくわ。それにあんたもせっかく来たんやし一緒に楽しむとええよ。ただ、その水着は強制的に返させて貰う。」
「そ、そうしてくれないかな。我慢していたんだが、布が、食い込みすぎて、痛いのと、気持ち悪いのが。」
シュレックと呼ばれるこの物体普段はこのようにまともである。職業はマルチな作家。収入の9割を孤児院建設や、老人ホームの建設。貧困地域への、食料日用品の援助や、その他諸々俗に言う慈善事業に充てている。
神子曰く「金があって、頭がよくて、運動できる、理性有る変態デブ。」らしい。前述の通り運動神経が良い。神子達の仲間内では超光速弩変態贅肉弾道弾の異名を持つ。
かつて、有る即売会帰りに「マナー無き不良」と呼ばれる輩に絡まれていた小学生達を、そのあふれる肉体を活かした高速体当たりで15mは吹き飛ばし、全員ICU送りにした経験がある。この案件において、彼は人助けであること、不良達のから見方が非常に悪質であること。
小学生の親たちからの感謝。そして、何より、LLCAの直接関係者であることから無罪となった。
まあ、この後、遥夢から通称ボンレスハムの刑と呼ばれる、全裸状態で荒縄で亀甲縛りにされた後、背中をふまれながら強制的に海老反りにされ、天井からつる された上、性感帯をろうそくでほんのりあぶられ、その状態を2時間維持するという。
ようは、SMプレイだがお仕置きを下された。あまりにフンスカしてそのせいでまともに話を聞かなかったためなのだが、おわってみたら、まあ、床が真っ白になっていたらしい。
「そっちの方が良い。」
「うん。泳ぎやすそうだね。」
このシュレックこと山形虎雄氏、PNを太秦智(うずまささとし)といい、ライトノベルから、官能小説まで作家業なら何でもござれのスゴイ才能の持ち主。ただし、今まで見てれば分かるが一度スイッチ入るともうだめ。
まあ、変態ロリコン度合いは神子のかつての大騒ぎ仲間である、宮川春樹のほうが上だ。こっちは現在の職業は謎。まあ何かしらやっているだろう。
「おお。沸いてきたぞ。ちょっと待ってね、アイディアまとめちゃうから。」

「申し訳ありませんでした。」
「…暑くないのですか?」
しばし呆然とした後そう問うた大和。まあ、いきなり、黒い水着をまとった肉の塊が猛然と迫ってきて目の前で謝罪とともに土下座をしたらそれは驚いても仕方ないか。
「それにしてもすごいな。」
こちらも驚き顔で、のぞき込む形の武蔵。
「とりあえず顔を上げてください。それから、砂が一粒も舞い上がっていないのは何故でしょう?」
「ぶへぁ。その節は大変失礼いたしました。皆さんラーメンお召し上がりでしたので、固着術式を展開して、私の周囲2mの円内は砂が一切巻き上がらないようにしたのです。」
このやりとり見ていた我らが弩天然王。
[とりあえず、こちらに座りなさい。神子に桜に謝るよう言われたのですね。あなたは自戒ができるできた方ですから。でも、少しそれ抑えてくださいね。さてと、SOBとACBで、演習してみましょうか。]
「ええのう。よーに賛成じゃ。うちらスオウ鎮守府の力見せてやろうじゃないの。」
どことなく金剛を連想する髪型の水色少女。
「恵那はどうする?…そう。陛下。今回の演習に関してACBは扶桑、伊勢型の参加を停止するつもりです。」
伊勢の答えはこれだけだった。
[つまりその4人を抜いた編成を行うと言うことですね。僕が。正直言って、艦隊編成ってあんまりやりたくないんですけどね。大体なんで神子はやらないのさ。というか神子どこよ。]
我らが遥夢、流石に長年あの一言も二言も足りない判定者につきあっているので、こういう言外の意味を理解する力が高い。
「提督は、恵那と麻美子さんを呼びに行ってます。」
[それにしてもACBは困りましたね。扶桑伊勢型参加停止となると、大幅な戦力低下ですね。]
「何故に戦力低下なんじゃろか。伊勢型扶桑型は、長門型大和型に比べると火力も低いじゃろ。それなら。」
水色少女の疑問に、
[この子がACB戦艦級用兵器実証艦の任も担うからです。]
「えーっと。あ、SOBの浦風か。音戸(ねこ)見なかった?」
「音戸なら、海の家でお好み焼きにケチつけてました。」
伊勢の答えに対して神子は、伊勢から受け取ったラーメンをすすりながら、
「あー。広島焼きって奴だっけ?うち、こう言っちゃ悪いけど、焼きそば入りのお好み焼き苦手なんよねえ。」
「それは以下に提督といえど聞き捨てならんのう。」
「広島=広電やけな。やけ、あの連接の新型はすかんば。何がお好み焼き号じゃ。食いもんを列車のデザインに使うんは小学生までじゃ。はっきり言ってカラーリングからしてお好み焼きへの冒涜じゃ。きったならしい。なんじゃあのペンキをただぶっかけましたって言う感じのは。」
そう言って、一枚の写真を浦風に見せる神子。
「うわー。これは本当に冒涜ですね。」「きったないわねえ。ところで桔梗を見なかった?」
写真をのぞき込む伊勢と、茶髪ロングの女性。ACB重巡洋艦級筆頭秘書艦とされる、妙高型三番艦足柄である。
「まあ、いいや。宙軍省からメール着てさ。SRM33を足柄と金剛と、愛宕に積むから、来週から1週間3名は出撃制限だって。」
「やっぱり実装したのか。まあ、良いが、あまり居たくない方法で分離をしてくれたまえ。といってるそばからリン君、人の話を聞いていたかい?何何だねその 原付1台分の大きさはあろうかという巨大な肉叩きは。どこから出したのかね。あ、そうそう、今度出す本に御堂牧野から寄稿していただけると大変ありがたい のだが、頼めるかね。」
御堂牧野を構成する5人が頷く。
「ところでSRM33の開発にえらいかかりましたね。」
SRM33は話の流れから推測可能だが、ダップンダップンでテッカテカ状態のシュレックの一部を詰め込んだミサイルである。
「安心しろ。その肉叩きはただの風船。それと、おいそこの猫。」
「なんじゃ?わしを呼んだか?」
「浦風じゃない。」
海の家から浦風がもう一人やってくる。ACBの浦風音戸である。しかし神子の視線は浜辺の虎猫に向いている。。
「おい大悟。」
「どなたですか?」
「あの猫。おい猫。おまえんとこんのも来てるんか?」
大和が、シュレックから興味を移す。
『俺は君みたいな美人にから名前を呼ばれる…。』
「ほざくな。このむっつりが居る時点で気付や馬鹿。」
『む、その言い方、そして。なんだ神介か。」
エコーがかった感じのバリトンボイスで虎猫がしゃべる。
「ね、ね、ね、猫がしゃべった。」
「「幻聴だなんて熱中症なのね。水着着てまで熱中症だなんて不幸だわ。」」
『残念ながら幻聴ではない。』
この猫どうやら遥夢や神子と知り合いらしい。
「おい、KTBのはどうした?」
「KTB?あたらしい私たちの仲間なの?」
「カルティナ・テリアル・バルテス。カルティナ鎮守府とも呼ばれるね。ACBはアントキリオン・チャンナロ・バルテス。」
他はLRBが、ローレンサ・ルーラ・バルテス。SOBが、スオウ・アウンソ・バルテスである。
「今着替えてるよ。」
猫が一人の男性に姿を変える。
[あいっかわらず馬鹿やってますねえ。]

Next Chapter