やっぱりこれがしっくり来る 第6話

注:文中で携帯電話を用いて数字を文字に置き換える描写を行っていますがその際に登場す る数字と記号の羅列は、管理人が使用している、
auの携帯電話のキー配列を元にしています。ドコモ、ソフトバンク、イーモバイル、ウィルコム、と各社スマートフォンの方には少し解らない部分もあるかと 思いますがご了承下さ い。

「ねえ、先生は?」
「昨日の夜になんか急いでどっか行っちゃった。それとね、これ預かったの。中のぞいてみたけど全然わかんなかった。」
そう言って渡された封筒の中には0と1と*がランダムにそして規則正しく並ぶ便せんだった。
「えっと、デュオからデシへ。デシから細胞へつなげっていえって言われたの。どういう意味だろうね。」
「何々?何で2進数なん?」
「「敦雅!」」
「やほー。」
渡された手紙を見て考えている私たちの前に敦雅が現れた。
「あっ。そっか。これをこうして。こうっと。できた。」
「何々?『急な用で、瑞穂を発たねばならない。少なくとも1週間は戻れない。その間よろしく級長。』なんやこれ。」
「この手紙の内容。」
これがその手紙の内容だ。
『100011110000*1000001000011111111010010000100101001100*
10010111000010101*100111101111000110110010100100 1101111001110000100*1011100111111
1011000001101000000100101010010000100111110101011110101101011100000110010101010100*110100111100*101010011010110110000110
111001111100101101111011000111100*100110001001010010010111
11111000010110101011011000101011111 1110010*10000001010111011101010010011011111100100110 100011110000*101010100000111010111000*1101111』
「これがいったいどうやったらそうなるんや?」
「馬魅が言ってたでしょ『デュオからデシへデシから細胞へ』って。」
「うん。」
「デュオは2進数。デシは10進数を指してるはずなの。で、進数変換した結果がこれ。」
私は、メモを二人に見せた
『2288*558881114444*
77333*666660004 455556*5951
3332225222444447777711444*3388*11120006
7777744444*9999511
33333555551 114*8889999933222 2288*11144888*111』
「最後の細胞はCellPhon。携帯のこと。」
「もしかして、この数字の通りにキーを打てばええのか?」
「そう。」
私が出したメモの通りに2人が携帯を操作する。
「なるほどなぁ。」
「はぁ。みんな、ちゅうもーく。」
大体私がこういうと皆私の方を見てくれる。
「先生が出張なので、自習になります。
ただし、いつも言っているように雑誌の閲覧、恋バナ、ゲーム、化粧、プログラミングを除くパソコンの使用、音楽、ビデオ鑑賞、と、漫画は禁止です。
また、おおよそ勉強とは思えないことをしていると私が見つけたときには、姉に報告しますからそのつもりで。
解らないことがあったら、その都度周りで意見交換して下さい。」
姉の恐ろしさは皆解っているから、私の言うとおりにしてくれる。
この時間は学習理解を深めることができるので、つい先日行われた中間考査では、私のクラスは9割が、姉のクラスと肩を並べる高得点をえた。
鈴ヶ森学園では意欲のあるものはどんどんと上の勉強をすることが可能だ。
現に私は大学の3年生クラスの勉強をしている。ちなみにそのときの先生はリートさんとリールさん。
2人とも既に大学を一度卒業しており、さらに博士号を持っている上に数々の論文を世に送り出している。
その気になれば大学教授もできるという頭脳明晰な女性だ。
姉が、鈴ヶ森大学に出した博士論文も一度2人の検閲を通過している。
異界の最高学府を成績優秀で卒業した2人がチェックし、手直しが随所に加えられた論文は、たった2日で認定の2文字が付いて帰ってきた。
姉は既に7つの博士号を2人のおかげで取得しているため、今から6年後に控えた就職に向けて就活をしている。
私は瑞穂軍や瑞穂の大手企業からいくつものスカウトを貰っている。
どうやら尾束大将が大々的に宣伝した上に学園側が勝手に私の成績を請求企業に公開したらしい。
まあ。私はその中のとある携帯電話キャリアの販売店にラブコールを送っている。
おっと話がそれてしまった。
今私のクラスの半数は大学相当の勉強をしている。リートさんやリールさんも、新しい分野を勉強している。
馬魅も大学相当の学習をしている一人だ。
話を戻して、黒板にでかでかと自習と書き、その下に注意事項を細々と書き記した私は教卓に座って先生から預かった書類を片付けていた。
「う゛…。」
私のうめき声に全員が注目する。
「-さんて、今日居ないけど何か知ってる人。」
「級長あの人苦手だもんね。」
「あまり確認の電話したくない。」
「「そりゃ級長だって人間だもんなぁ。」」
みんなが笑う。
「お願いだから名前で呼んで―。」
せめて名前を呼んで馬鹿にして欲しい
『マスター。マスターレイ!』
「なに?ソラ。」
『羽魅様からメールが届いています。』
そう言って私にだけ見えるようにメール画面を展開したソラ。
「…全員注目。」
わたしが、でかでかと表示したお土産希望商品募集の文字。
データを各自の端末に回した上で私は部屋を出る。姉の居る生徒会室に行く用事ができたためだ。

「失礼します。」
姉はいつも理事会や、最近は政府首脳との連絡のため昼休み以外はこの生徒会室にいる。
「おー。妹よ。お姉ちゃんに何か用かな?」
「2人だけになったからってだらけないでよ。」
「すまん。」
同盟国から帰国して以来、私たちの元には政府関係者が何人もやってくる。
とはいえ、それに関しては一切スルーして無視を貫けという勅命が下っているから気にしてないが、いい加減ウザイ。
このときも与党の幹事長と、政府のなんだっけ?あのよく会見やってる人…ああ官房長官だ。その2人がやってきた。
まあ、姉といっしょにお茶を飲んでた羽魅先生が、足であきかけたドアを思いっきり閉めたから、盛大に鼻をぶつけたんだろうな。
勅令があって持ってきたというが、勅令を含む皇室との連絡は私たちのアドレスに宮内省を通じて直接届く設定になっている。
そもそも、今の与党にはだれも何も期待していない。
はっきり言えばあってもなくても誰も困らないような政党なのだ。特に長である総理大臣がこう言っては何だがくそだ。
国民には何の説明もなく勝手に一人で国際的な枠組みへの加盟を宣言したことがあった。
瑞穂へのメリットは皆無に等しく、デメリットばかりの枠組みへとだ。
もちろん、国家元首は主上なので、主上に確認のホットラインが行き、加盟宣言は単なる大ボケとして扱われた上に主上の顔に泥を塗った扱いなので、
国民からの支持率はダダ下がりの一途をたどっている。おそらく近いうちに衆議院の解散総選挙があるだろう。
「レイ、総選挙の公布が出たぞ。来月半ばの投票だ。」
瑞穂では18歳(高卒)から投票権を有するが、特別に鈴ヶ森学園の生徒は高校生から投票権を持つ。
「それはそうと、レイ、敦雅が来たぞ。」
振り向けば確かに敦雅が居た。
「どうしたの?」
「お願いや。レイ。一緒に、一緒に大阪まで行ってくれへんか?理由はあとで話す。頼む。一緒に行ってくれ。」
「…お姉ちゃん同伴の上で交通手段にも寄る。」
私がそう言うと、姉の同伴は承諾。いや。むしろ歓迎すると行ってきた。手段は鉄道。なにに乗るかは姉に任せると行ってきた。
そして当日何か知らないが、いつものメンバーで行くことになって、学校の最寄り駅から、私鉄で、渋谷へ。そこから山手線で東京駅へ向かう。
東京駅に停まっていた湘南色の電車。これで大阪まで行くらしい。
『本日もMR瑞穂鉄道をご利用下さいましてありがとうございます。
この列車は東京発熱海、米原経由山陽本線直通の東海道本線特別快速姫路行きです。
停車駅は、
新橋、品川、川崎、大船、大磯、国府津、小田原、熱海、
三島、沼津、富士、富士川、興津、清水、静岡、安倍川、焼津、
藤原、島田、掛川、袋井、天竜川、浜松、舞阪、豊橋、
蒲郡、岡崎、三河安城、熱田、金山、名古屋、岐阜、大垣、関ヶ原、米原、
彦根、能登川、近江八幡、野洲、守山、草津、石山、大津、山科、京都、
新大阪、大阪、尼崎、三ノ宮、神戸、 明石、西明石、加古川、姫路です。
この列車は、15両編成で、進行方向前側から15,14,13号車の順に、一番後ろが、1号車です。…。』
なんか結構停まるけど、この電車に乗ってれば、大阪まで行けるんだから文句は言わないどこう。
じつはこれ、今この話を読んで下さっている方々の世界の東海道線東京米原間を管轄する、JR東日本東京小田原間の東海道線通勤快速、小田原熱海間の湘南新 宿ライン特別快速。
JR東海熱海沼津間、沼津浜松間のホームライナー、浜松豊橋間、豊橋名古屋間の東海道線特別快速、名古屋米原間のホームライナー、2010年以前のJR西 日本の新快速の停車駅に、
鉄道唱歌第一集に登場する駅名や地名を掛け合わせて記述しています。
実際の列車停車駅とはなんの関係もございませんのでご注意下さい。
「ところで、何で在来線なんや?新幹線なら早いやろ。」
「レイがこの車両が好きなのさ。」
現在の東海道線の特別快速、新快速以下の種別には、
MRの総合統括本部のM245系500番台と、M247系1000番台。
名古屋統括本部の333系。
大阪統括本部の235系と、353系が利用されている。
ただ、東京から神戸までを走破するのは、M247系1000番台と235系だけ。
M245系は熱海で折り返すし、333系は国府津以西米原以東の範囲から絶対に出ない。
どうも帝都と大阪の瑞穂を代表する2大都市では、333系の顔はあまりに丸すぎて、受け入れにくいらしい。
その証拠に一度東海道本線を管轄する、総合統括本部が、333系15両編成を2本試験的に、投入したことがあった。
だが、東京熱海間の乗車率はゼロに近かった。
333系は、転クロこと、転換クロスシートを採用し、それを好む大阪統括本部の管轄地域内でも乗車率は235系の3割未満というさんざんな物だった。
これにより、本州3本部は333系を東海道線系統では御殿場線と熱海、米原間の限定運用とした。
「M247の顔が好きなの。」
私が好きなのはM247系。
そして、東海道線で一番人気があるのが、このM247系を使用した列車。特急用の4000番台は、編成組成は、4,5号車に一等車を組み込んだ、まさに私 たちが乗る列車と同じ組成。
外観の違いは、1000番台が4,5号車以外は両開き4つドアで、湘南色こと緑と、オレンジの帯を巻いている。
それに対して、4000番台は前者1つドアかつ片開きのプラグドアであること。カラーは、青と緑という東海道線を挟む自然を示す。
性能では、加速性能は同じだけど、最高速度は、1000番台はリミッターがあり150km/hなのに対して、4000番台は180km/h
乗り心地はほとんど同じだけど、1000番台は1,4,5,12,13,15号車は、転換クロスシートである以外はロングシート。
4000番台は全席コクーン型リクライニングシート。
コクーン型って言うのは、簡単に言うと、飛行機のファーストクラスのように、体が水平に近くなるようにリクライニングできるタイプのシートのことを言う の。
…えっと、これはね、M245系はE231系近郊型。M247系1000番台は、E233系3000番台。
333系は313系。235系は225系。353系は321系に置き換えると想像しやすいと思うのでそうして下さい。
「国府津と、静岡、山科はかなり珍しい光景が見られるんだ。」
「珍しい光景?」
「各駅停車を、特急か急行快速か特別快速もしくは新快速の順で追い抜くんだ。」
姉が言ったことを捕捉すると、上の三つの駅では到着する各駅停車のすぐ後に快速と急行か特別快速もしくは新快速と特急が、
来ており、上の三つの駅で、各駅停車が、追い抜く快速か特別快速もしくは新快速をさらに高速で追い抜いていく急行や特急を待避するする。
つまりは二重待避が行われる。
私たちが乗っているのは特別快速なので特別快速が入る組み合わせを例にする。
国府津駅を例に取ると、まず国府津駅に各駅停車が到着する。その2分ほど後に特別快速が隣に到着。連絡を取る。
さらに2分ほどして、特急が特別快速のとなりを通過していく。
その1分ほどのち、特別快速、各駅停車の順に発車していく。これが、20分に一回起きているの。
組み合わせは快速と急行が2回。特別快速もしくは新快速と特急が1回。
「特別快速を追い抜く特急は、特別快速がM247-1000だから。という理由だけでM247-4000になってるんだ。」
MRでは、一部を除き、本線と付く路線は起点から、中間拠点都市か終点まで走ることになっている。
東海道では、東京から名古屋、大阪、神戸まで。山陽では神戸から、広島、山口、門司まで。
東北では、東京から仙台、盛岡、青森まで。信越では東京から、長野、直江津、新潟まで。
北陸では大阪から、敦賀、金沢、富山、直江津まで。鹿児島は門司から、熊本、鹿児島中央まで。
中央は、東京から、甲府、塩尻、中津川、高蔵寺、名古屋まで行くの。
後は、…知らない。
東海道線系統で使用されている車両は、各駅停車と、快速がM245系500番台、333系、353系。
特別快速では、M235系1000番台、333系、235系。新快速は333系、235系。
急行はM235系4000番台、495系、175系。特急が、M247系4000番台、M283系、393系、695系なんだけど…。
まあ、400台、100台の形式は滅多に見ないんだけどね。理由は、かなり古い形式で、土日の昼間の一部時間帯にしか、走らないから。
乗車率はM247系1000番台が一番。次いで、235系。
そんな感じの知識を姉妹で、敦雅と馬魅や、羽魅先生に披露しているうちに大阪に着いた。
さすが、瑞穂第二の都。高層ビルが多い。それだけじゃない。大阪を賑やかとたとえるなら、帝都東京は、やかましい。
「あのな。一緒に…。」
「なんか食ってから話してくれ。いろいろ美味そうな物がありすぎて。」
結局なんか食べることになった。

つづく