L.C第十四章 閃河璃茶


日本連邦、長野県、北部より中部、長京市本郷区(旧長野市三輪、上松、桐原、若槻、稲田地区界隈)長京電鉄本郷駅のそばにそれはある。
その街の雰囲気に似合わぬ超高層ビルが三本。
そのうち一番北にあるビルが通称LWTC、Ligxu Wonder Tainment Corporation(リグゥ・ワンダーテイメンツ・コーポレーション)長京支社だ。だがそこからさらに北西に200m程行くと彼女の家がある

長京市本郷区、閃河璃茶邸
「兄さん、メンテ済んだの?」
「ああ。」
現在のネットワークシステムが確立されたときから彼女は、グラフィックを一手に引き受けてきた。
それは、彼女が作った画像管理システムが優れていることの証拠に他ならない。
サイバーネットにログインしたものは各国の時空管制関係官庁のサーバーで監査を受け、蒼藍王国東官庁時空管制省電脳庁へおくられる。
ここから本格的な処理が始まる。
時管省に送られるとそこで、グラフィック、モーショングラフィックとそれ以外のデータに分けられ、グラフィックはLWTC、それ以外のデータは、3C に送られる。
それぞれのサーバーで異なった形式のデータとして処理され、グラフィックが3Cに送られる。
それをLSNに送り統合した後3Cに送り返す。最終的にログインしたものはlsn拡張子のデータとして扱われる。
lsnデータはシステムを犠牲にしても優先すべき最重要データのことである。この変換されたlsnデータは、最終的に3Cの外部コネクトサーバーか らサイバーネットに送り込まれる。
ここまでに要するのは僅か10.42秒。
「なら少し出かけてくるね!」
璃茶が家を出る。

おはよう御座います。今この物語を読んでいる方の中には、夜間閲覧の方もいらっしゃると思いますが、設定上朝なのでこのような挨拶となっております。
…申し送れました。私の名は閃河璃茶です。簡単な自己紹介をさせていただきます。まず名前は既に申し上げたとおりです。続いて職業ですが一応プログラマー です。
あと、イラストレーターも少々。一応以上です。
今章は、管理人が第4章の一部で挑戦した、『キャラに進行させてみよう』を丸々一章でやると言う、いささか無駄に無謀な挑戦です。それでは次行より本編の 再開です。

「出てきたのはいいけどやることもないしな。」
家を出て繁華街に来たのはいいけども、何か目的があってきたわけじゃないので、途方に暮れている。
「久しぶりじゃ〜ん!」
「ん?ああ、ひさしぶり。」
声をかけてきたのは以外にも進学した高校の立地の都合上、松本に居た時、仲の良かった友達である。
「何でここにいるの?」
家が近いからぶらっとしてるんだよ。理由なしに着ちゃいけないのかここは。
「璃茶ってそんな感じだったっけ?」
おまえはまだプー太郎か?
「そうだよ。働いたら負けかなっと。」
それはプー太郎じゃない。ニートというんだ。ニートと。あの時一番のものぐさだった私だって仕事をしているんだ。
「へーどんな仕事?」
LWTC社長だよ。
「へー。でLWTCてなに?」
ここからてっぺんの見えないビルが3本見えるでしょ。そのうち一番左のがLWTCの『長京支社』ってわけ。
「へー。そこの支社長なんだ。」
…おいおい。支社じゃないよ。私は、本社の社長だよ。ところでこいつは一体なんでこんな間抜けになってしまったんだろう。私が高校のときは生徒会長を勤め るほどに頭が良かったはずなのに。
「うそよ。高校の最後の試験で貴女に負けて気力が無くなっちゃった。だから軽く仕返しにってこと。貴女がLWTCの本社社長だってことは知ってる。一年の 4分の1は家事都合でいなかったものね。」
ああ。そうだった。ほとんど3Cとの共同開発の協議だが。
「それにしても高校時代は熱心にノートとっておきながら、成績は平凡だったよね。情報処理以外は。」
あれはほとんど兄さんとあの人たちのおかげだし。
「私もどこかに就職したいな〜。でももう雇ってくれるとこなんて無いよねリー!」
昔のあだ名で呼ばないで欲しい。それはそうと私はここで何もいわずにあるところに電話をし、その指示をそのまま彼女に伝えた。すると何故か彼女のかばんか ら、履歴書が出てきた。
聞けばいつどこに就職のチャンスが転がっているか分からないからだそうだ。
そして電話の指示通りに私が手続きをすると、電話を切ってから僅か10分後に採用のメールが彼女の携帯に届いた。
なぜこんなことができるのか訊いて来たので、私はこういった。「私は宇宙最強のコネを持つ人物と仲がいい。」と。
そしたら彼女は紹介して欲しいと言ってきた。立ち話もなんだから、マックにでもよろう。

「いまわたし、あなたが創ったの使ってるの。私の唯一の親友だったからその恩返し。」
確かにあのころの彼女はお堅いお嬢様だった。でもこっちが本来のお嬢様の姿なんだと私は思う。
あの人は軽すぎる。まあ一国の長なんてある程度気さくじゃないと精神的に持たないのかもしれない。それはおいといて、私のOSを使ってくれているのはうれ しい。
「そう?でも父はWindows兄がCoilOSなの。」
ユーザーの前でこういうのもなんだがLigxOSはシステム構築がコードの都合上できない。それから、…いやこれ以上は素人にはちんぷんかんぷんになって しまう。
「それにしても口調変わんないね。」
これは偽りだ。だが元々この方が話しやすいと言うことは否定しない。
「それでさ、紹介してよ。さっきの人。」
いきなりだなほんとに。まあいい。照会するにしても彼女には一生かかってもお目にかかるのは1度か2度くらいなものだ。それならもっとあわせてやれ。
「ハルナ・リールシェルランゲルハンス。」
豆鉄砲をくらったはとのような表情をしている。まあ無理も無い。蒼藍王国という大国の国家元首を紹介すれば、たいていの一般人は驚いてしまうと言うわけ だ。
「なんで?」
そんなことをいわれても困る。元々日本国籍じゃないから。それから何故か、長相がぶら下がったりしてくるから困る。
「まあいいや。会いたい。」
それはいいがあの人は、表面上丁寧で温厚だが、実際容赦ないから気をつけろ。

無理だったようです。

「それで、会いたいの?あの人に?」
「ええ。」
「言っとくけど本当に容赦ないから気をつけなさいよ。」
彼女の言葉に璃茶があきれながら言う。
「璃茶さん!」
「あ!正一君」
正一は、閃河家のとなりに住む少年で、璃茶と仲がいい。
「学校は?」
「今日から夏休みです。」
時計を見る璃茶
「7月6日だよね今日。」
「二十日ですよ?」
「え?あれ?」
『時刻補正を開始します。蒼藍王国藍蒼標準時より日本連邦長京標準時へ変更中です。』
「藍蒼標準時?」
「蒼藍王国に長くいたから、設定しなおすの忘れてたの。蒼藍王国の首都付近で大規模な戦闘が発生して、戦局が悪化する可能性が高いっていわれて、追い出さ れちゃった。」
蒼藍王国は宇宙空間の中心にあるためよく西側陣営と東側陣営(王国から見て)の争いに巻き込まれたり遠方の国家に侵攻されたりすることがあるが今回は、後 者である。
璃茶に届いたメールにそれが記載されていた。

蒼藍王国
「方位4235から索敵帰還。全艦第零種第0種先頭配備」
「王国に進行するとはこのご時勢にとんだ莫迦が出たもんだ。」
あきれ声の混神であった
「全艦隊に通達。エネルギー収束率を40に固定。なお総合旗艦のみ主砲開放率190、収束率986に固定。照射開始10秒後に全艦隊、収束率590に移 行。
総合旗艦のみ、主砲開放率30、収束率1000に固定。…指定事項に移行を確認。照射用意。」
「逃げちゃった。」
「まあこの艦の主砲は、えらく強力だからね〜。」

「今は会えないの?」
『璃茶。出国命令の解除です。振り回してしまい申し訳ありません。先ほど敵艦隊の殲滅完了を宣言します。』
「今のは?」
「今のが紹介した人。」
「のんきそうな声ね。」
女性の声に璃茶は笑いながら、
「よぼうか。まああの人は変なとこでまじめだから。来るのは2日後だね。…セリオルサリオ。」
―二日後同じ場所
「LSN総統括監理者、ハルナ・リールシェル・ランゲルハンスです。」
「総統括…なぬ?」
「簡単に言えばLSN初代会長ですよ。」
ハルナの言葉に彼女は驚いた様子でいる。
「貴女が来月から本社配属の桐山水城さんですね?」
まだ名乗っても無いのに名前を呼ばれたので水城は驚いた。
「未だ仮配属ですから。本配属は来年3月です。そうですね。ISPなんかどうです?歌上手いそうですし。」
「でも顔は。」
「ISPが重視するのはその者の能力であり、容姿ではないのですよ。
ISPが重視するのは顔や体型ではなく、声である。容姿は整形をし情報を改竄すればいくらでも変われる。だが、声はそうは行かない。
いくら顔が良くとも歌がだめでは元も子もない。だが逆の場合整形で顔を変えれば何とかなるというわけだ。それを彼女はいいたいわけだ。
「それに胸も。」
「ん…僕を見て言わないで!僕が大きいんです。貴女は普通です。もっと自分に自信を持つべきです。それに夢だったはずです。」
ハルナはJ、水城はCである。
―翌年度
水城は幼いころからの夢をかなえていた。そして今までの経験を生かし日本連邦からニート対策の特別講師として召喚されてしまうのであった。
その様子を特別傍聴として遥夢は眺めていた。