L.C第八章学校大騒ぎ

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「…………璃茶の理想って一体。」
「理想なぞあるはずがありません。」
「キーク。…じゃなかった、主上。」
キークとは、アルティニア語で王を指す。王子、王女はキーキャロス若しくは、キーリャヌ。王族はキルリアスというようになっている。
「なんですか?混神、いきなり改まっちゃって。」
「…殴りにいってもいいすかね。」
「貴方がやったのでは彼は死んでしまいます。」
混神を止める遥夢
「ほな、頼みます。」
「混神は?」
「世界OS企業連盟の会合に。面白くなかったら弱小コンビたき付けて帰ってくるかて。」
「蒼天宮にはいませんが。」
ひどい言いようである
「リングル社だが?」
「はい。それで、コイルシスターズを。」
「ほな、リンを先に返すわ。」

「であるからしてCoil OSはいささか云々…」
「…………………………重大発表があるからきてみりゃCoil OSの批判ばっかじゃねーか。………。」
ブチッ
混神が演説者の手からマイクをひったくる。
「おい、お頭の凝り固まった変態ジジイども。うちはお前らのためにOSを作ってるわけじゃねえのは分かってるはずだよなぁ?それがなんだよ。
ちょっちCoil OSの売り上げがいいつうだけでひがみやがってよお。ばっかじゃねえのか。
…つうわけで当社は今後蒼藍王国国王陛下の通達があるまで、新OSの発売を延期します。理由は先ほどお前らのようなケツの青いはげどもの言葉にカチンと来 たためです。帰るぞリン。」
このあとCoil OSからのユーザーの流入を期待した出席者だが、3Cからの通知を読んだユーザーは大激怒。
ほとんどのBBSに出席者を非難若しくは侮辱する書き込みが増加。
それに関係してかCoil OSを弁護したマイクロソフト、アップル、LWTCを除いたほとんどのOSの売り上げが大幅に激減しこの4社に登録を申し込んだ。
そのとき混神は涼子にどつかれ、しぶしぶHALUNA ver. Sirvaを発売したがすぐにHALUNA ver. Concorde SEを発売した。で現在に至るというわけです。

6年後
「混神の莫迦〜!」
蒼天宮の雲海に面したベランダの手すりに座って叫んでいる。いなののしられている本人の上に乗っている。
「!は?」
「いやなんでもござらぬ。」
「それならええけんさ。」
ののしられてもけろっとしてる混神も凄い
「涼子〜、混神〜、助けてくれ。」
「どないかしたんか?」
あまりにも勢いよく振り向いたため振られて涼子が雲海の中に。
「あいつがまたやった。」
「コホコホ!やったって何を?」

「思いっきり叫びすぎて、声帯傷めたんだろ?どうせ。」
「それ以上,エネルギー収束限度超過。」
「…収束限度超えたから左腕爆ぜて、左肩に大やけど負ったと。左肺もやばいかな?」
痛そうだ。
「何で現場にいないのに分かる。リアか?リンか?」
「独立サイバー。ここの独立サイバーに入って遊んでたらものすごい悲鳴聞こえたんで確認したらなんとまあ主上の左肩から下がないじゃにゃーの。」
「独立サイバーって、おかしいだろ。PWは遥夢しか…もしかしてUltimate Editionが最上位エディションじゃないとか?」
「そうだけど、治療を終えたらだね。」

「Ultimate Editionが最上位エディションじゃないって?」
「Ultimate Editionが最上位エディションじゃないというのは、うちのものだけエディションが違うのよ。」
「エディションが違う?」
「いくら究極だといっても、OSを生み出すことはできないのだ。」
当たり前だ。
「どういうこと?」
「A.Iの基底データの型による同一OS対応エディションエラーってやつか。」
「そう。たとえば、プル、リンバス、不知火、主任などのA.Iの基底データには、必ずCOS-HL-V-XX-ULT.Eという文字列が含まれる。
ところが、リアやエイルの基底データにはCOS-HL-V-XX-ORL.Eという文字列が含まれ、COS-HL-V-XX-ULT.Eはどこを見ても ない。」
「う…っ。」
遥夢がうめく。が、寝ている。
「?????」
「COS-HL-V-XX-ULT.Eは、Coil OS HaLuna Ver.XXのUltimate Editionにしか対応していないっ、ということ。」
「じゃあORL.Eは?」
の正規の問いに、
「ORL.EはOral Editionのこと。」
「Oral Edition?」
やたら横文字が多い。
「そうCoil OSの一番の大本。この、Oral Editionが無いとCoil OSはできもしないし動きもしない。」
「どういう意味?」
「一番例にしやすいのがWindowsだな。ほら、Windowsが起動するとき必ず、BIOSっつーのが起動するだろ?
これがCoil OSの場合、Oral Edition Short Modeと言って略してC.O.S.H.L.V.X.O.E.S.Mとか、C.O.S.O.E.S.Mとかいうね。」
実際の発言と差異があります。
「なるほど。でも、ショートと言うからにはフルの場合?」
「これ一台ですべてのA.I、コンピューターを管理することができる。」
ほぼ混神の独壇場だ。
「恐ろしいな。」
おそろしい。
「ただし、これは主上の指示で創り使っているものだ。だから主上にいっても笑われるだけだかんな。」
「と言うことは遥夢も?」
「まあね。うちのはOral Edition Full Modeだけど、主上のはOral Edition Master Modeだから。」
「でもUltimate Editionしか使ってるの見たことないけど。
涼子が問うと、
「確かにな。でも、メインはこれだから。」
「なる〜。」
『The system down for the days excess that can use OS.』
エラーメッセージに驚く正規。そのときタイミングよく遥夢が起きる。
「プル!悪戯はやめて下さい。…念のため修正データ送っといて下さい。」
寝起きの割には、はっきりものを言う遥夢。
「呻いた時から起きてたんでしょう。どうせ。」
「ばれてましたか。」
「主上の寝起きは呻きと相場がね。」
「人を変人扱……。」
遥夢が左肩を抑えてうずくまる。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ。」
ストレートの長髪を振り乱し、叫び、暴れる遥夢。あわてて正規が抑えようとするが、彼女の左腕に黒い光が集まっているのを見ると立ち止まった。
「何でだ?」
「仕方がない。触覚神経の再生と痛覚神経への過度の刺激による左腕部から左肩部へかけての痛覚神経の自死の促進。」
「そんなに痛いのか。」
「…並の…人間なら…間違いなく…精神が…崩壊するほどの…激痛…です。」
遥夢が喘ぎながら言葉を区切りつつ答える。
「その黒い光は?」
「暗皇です。」
暗皇は遥夢の式神で黒いもやのような感。
「主上、たこ焼き〜。」
蛸は遥夢が食べられる唯一の動物性蛋白質元。だからたこ焼きは遥夢の大好物。
「後で頂きます。」


短いかもね。